ほむら「私は、スタンドプレイ」
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23:名無しNIPPER
2018/03/11(日) 22:58:59.17 ID:2g2Xz53D0

夕焼けの見滝原―河川敷

私は一つ家族の姿を眺めていた


地面に座り込んだ幼い男の子が、熱心お絵書きに興じていて、それを夫婦が見守っている

ここにはたまに来る

特に目的はないのだけれど、何か心に空虚感を感じた時、私の足は自然にこの場所へと私をつれて行った

ここにはあの家族がいる時もあれば、いない時もある

家族がいる時は男の子はいつものように地面に絵を書いていて、私は離れたところでその様子を、ただ、見つめていた

タツヤ「まどかっ!」

詢子「タツヤ、またお友達かい?」

知久「もしかして、タツヤは女の子の兄弟がほしいのかなぁ……」

タツヤ「まどかっ、まどかっ!」

私はおもむろに男の子に歩み寄る

ほむら「上手ね、ほんとうにまどかに見えるわ」にこ

タツヤ「うん!」にっ

詢子「ほむらちゃんか。どう?元気にしてた?」

ほむら「はい、ごぶさたしてます」

知久「やあ、ありがとねー…タツヤの相手をしてくれて」

ほむら「いいえ、素敵な子ですね」

男の子―鹿目タツヤはあの子の弟だった

でも、この子がまどかを覚えていてくれているのかはわからない

それでも、鹿目家の人たちはかすかでも、まどかのことを心に留め、懐かしんでくれる時がある

そんな気がする

げんに、タツヤと呼ばれるこの男の子は、この世にまどかの生きた痕跡を残そうとしてくれている

男の子はあの子と同じ、春色笑顔をしていた

私はこの男の子の面影から、日だまりのようなあの笑顔を見出しているのかもしれない



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