6:名無しNIPPER[saga]
2018/04/16(月) 23:02:09.79 ID:Yo4/p9EmO
当たり前のように愛華は部屋に侵入してくる。
もし俺が彼女の部屋に入ったら二秒と経たず蹴り出された挙句「だからお兄ちゃんはモテないんじゃないの?」と、割とマジなトーンで吐き捨てられる。
愛華は使用されない勉強机の前にあるクルクル回るイスを引き寄せると、背もたれを抱きしめるように逆向きに座った。
「なんかいいことでもあったのか?」
「ふふ、実はねー、好きな人が出来たんだー」
「ほーん。それで?」
何気なく聞き返すが、正直嫌な予感がする。
もう高校生にもなる訳だし、妹の恋路だって……まぁ、気にならないと言えばウソになるが、俺が口出しすることじゃない。
いや、問題はそこではなく、今から愛華が俺にいう内容が果てしなくめんどくさいという気がしてならないのだ。
「それでねー」
愛華はクルクル回るイスで、自分もクルクル回りながら、恥ずかしそうに?に手を当てる。
たぶん、これは本気で恥ずかしがっている訳ではなく、そんな風に装ってるだけだろう。
ウチの妹にはこういうところがある。
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