曙「百年早い」
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13: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2018/04/26(木) 20:09:48.44 ID:zmYsrQkn0

 建造にも改造にもとかく逐一書類は必須だ。組織が巨大になればなるほど、仕方がないことではあるが、面倒くさいと思う時がないわけではない。大本営と連絡がつかなければ、いっそ好き勝手、やりたい放題できるのだが。

 冗談だった。本土との通信途絶は殆ど敗戦みたいなものだ。そんな時が来ないことを切に願うばかりである。

「曙」

「何よ。早くいかなきゃなんでしょ」

「アイス食べるか? 買ってきておいてやるよ」

「は?」

「奢ってもらいっぱなしは性にあわんからな」

 今日の暑さは夜まで続くらしい。熱帯夜になりそうだ。

「別にいいって」

「そういうわけにもいかんのさ。俺は大人だからな」

 そう言うと、曙は逡巡して、

「ハーゲンダッツ」

 と言った。おお、なかなかに豪勢じゃないか。その心意気やよし。

「五つ」

 ……さすがにそこまでは想定していなかったが。




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