私の三題噺「浅い眠り」「クッキー」「優しい嘘」
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4:名無しNIPPER[sage]
2018/05/04(金) 12:27:20.98 ID:r3LCf61V0
さて、今私の横で満面の笑みでクッキーを頬張っている後輩ちゃんは。
今年11歳で入学し、そして現在、私と同じ学年になっている。
そもそも最初の月の昇級試験の時点で、
この娘っ子は私の所属する魔導ゼミの教師に見初められ、それ以来ずっとゼミにも出席している。

この事実を認識する度に、なんてやつだと思ってしまう自分は器が小さいのだろうか。
正直、この娘のことは若干苦手である。

しかし、昇級を繰り返し、そのため級友を中々作れない彼女は、
学園内の親しい相手が教師陣と私しか居ないのだと宣う。

無碍にできない、よなぁ。

独りごち、後輩ちゃんに咎められ、ごめんごめんと苦笑する。
うん、やはり嫌いではないのだ。
ただ、年齢差と頭の出来と、若干の嫉妬心が、彼女から苦手意識を拭い去らせない。

ゼミの同僚という意味では私以外にも素敵なおねーさま方がいるのに、
なぜ私だけこんなにも懐かれているのだろう。

適当に後輩ちゃんの頭を撫でながら耽ると、やはりあの件がきっかけだったのかなと思い当たる。


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