26: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/05/12(土) 02:06:26.10 ID:aw+Q2owr0
「あー……どこから言やいいのか」
彼はどこかばつが悪そうに頭を掻き、思い切ったように腰をくの字に曲げました。
「すまなかった。あんたの苦労に知らん顔しちまってた」
「いえいえー、謝るようなことなどー」
「正直、またすぐにどっか行っちまうと思ってたんだ。でも違ったな。
こっちが勝手に気を揉んで邪険にしてたんだから世話ねぇ話だ」
で――と彼は頭を上げます。
「バイトが間に合ってるのは本当なんだ。人手は足りてるし、誰か雇うほど景気が良い商売でもねぇ」
「おぉ……」
「けどな、ちょっとした店番とか軽い手伝いをしてくれたら、二人分の弁当くらいはお礼できると思う」
「おぉお……!」
そこから、風向きが変わり始めたのでございます。
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