勇者「休暇?」女神「異世界転生しすぎです、勇者さま」
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436: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 02:10:33.89 ID:9OC/ch8I0
少しずつ空が白み始める。夜が終わり、朝がやってくるのだ。

さすがにあれだけのことがあったせいか、鳥の声も虫の音もしないが、吹き抜ける風が微かに熱を帯びているのを感じた。今の季節は――。

――じゃあ、何年か先の夏で、また。

――うん。また……。

いつかの約束が頭の中にふっと思い浮かんだ。

「ちゃんと、約束守れたんだな」

「うん……。そうだよ」

泣き声の入り交じる彼女は、そう言ってうなずく。泣いているけど、笑っている。

「おかえりなさい」

懐かしい、太陽のように眩しい彼女の笑顔が、そこにあった。

なら、俺はこう返そう。ちゃんと彼女の元に帰ってきたことを伝えるために。

「ああ。ただいま」



おわり


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