勇者「休暇?」女神「異世界転生しすぎです、勇者さま」
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5:名無しNIPPER[saga]
2018/06/28(木) 01:32:16.79 ID:tw4cR42z0
勇者(世界が平和になってから起きることは、基本的に二種類のいずれかだ)

勇者(平和になってからの経過を見る中で、それ以上の驚異が訪れないと確信したところで、また別の世界に飛ばされるか)

勇者(あるいは、それを待たずして勇者としての力を恐れる人々によって糾弾され、吊し上げられて殺されるか)

勇者(どちらにしてもそれ以降で人間が魔族によって滅ぼされることはないのだから、俺にとっては五十歩百歩だ)

勇者「……ああ、思い出したよ。だから、俺は死んだんだんだな」

勇者「魔王がいなくなった世界で、これ以上生きていても意味がないとわかったから」

女神「正確にはわかったではなく、そう思い込んだんです。こんなことになるとは思ってもみなかったでしょうから」

勇者「けど、もう魔王によって人間が滅びることはない。そうだろ?」

女神「それは、そうですが……」

女神「しかし、積み重なった悲しみ、苦しみ、怒り、それらが、勇者様の精神を蝕んでいきました。肉体が死んでも再生できますが、心は、魂はそうもいきません」

勇者「俺にはまだ救わなきゃいけない世界が、人たちがいる」

女神「まだ気づいていないようですね」

勇者「えっ?」

女神「もう勇者さまは何年も、いえ、何十年も笑っていません」



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