19:名無しNIPPER[sage]
2018/07/29(日) 23:11:33.65 ID:8CCwM619O
「結局今日はしなかったけど平気? なんなら放課後にでも搾り取ってあげようか?」
「俺の意見なんか聞くなよ。御主人様の命令に従いたいんだよ俺は」
「ふふ、じゃあ今日は溜める日で。美味しくしといてよ」
「ああ」
そんな際どい会話をしつつ屋上から去り、教室に向かう。
が、階段を下りて教室前に来たところで俺に声がかけられた。
「あ、八幡。ちょっといい?」
「おお、戸塚」
声をかけてきたのは天使だった。
と思ったら戸塚だった。あれ、じゃあ天使で合ってるじゃん。
声を聞くだけで癒されるのはまさに天使の声だ。いや、さっきまで悪魔の腕の中で癒されてた俺の言うことじゃないが。別に癒されるほど何かに疲れてたわけでもないし。
「どうしたんだ?」
「うん。八幡さ、今度の土曜日って暇かな?」
「今週末?」
「最近八幡と遊んでないし、たまにはどうかなって思ったんだけど…………」
そこまで言ったところで川崎がやって来た。
誰かに気取られないように途中で別々になったのだが、追い付いて来てしまったようだ。
「…………何?」
いきなり二人に見つめられて川崎は訝しむ。
たぶん戸塚には俺と川崎の間に何かあることくらいは察せられているだろう。それでも大っぴらに言うことでもない。
とりあえず当たり障りのない返事をしておくか。
「いや、何でもないよ川崎…………戸塚、明日までに返事するからちょっと待ってもらえるか?」
「うん、わかった。でも先約とかあったら断ってくれて全然いいからね」
そう言ったところでチャイムが鳴り、俺たちは慌てて教室に入った。
今のやり取りで川崎もだいたい現状を理解しただろう。あとで話し合わないと。
60Res/54.36 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20