21:名無しNIPPER[sage]
2018/07/29(日) 23:12:51.56 ID:vNpNiqiTO
「うー、お兄ちゃん…………」
夕飯のあと自室に戻って勉強していると、遠慮がちなノック後に小町が部屋に入ってきた。
表情から察するにいつものあれってわけじゃなさそうだ。
「おう、どうした小町?」
「うん、その、これなんだけど」
そう言って小町は一枚の紙を差し出してくる。
どうやら模試の結果のようだ。
「お、出たのか。どれどれ」
俺はそれを受け取る。正直小町の表情からはそんなに良くなかったのではと思ったが、予想に反して充分な好成績だった。
これが維持できるなら例え総武狙いでも慌てることもないだろう。ていうか。
「いい成績じゃねえか。何でそんな浮かない顔してんだよ?」
「うん、その…………例の御褒美のことなんだけど…………」
「何だ、やっぱりああいうのはよくないと思ってやめにするか?」
「それはない。むしろそれのために頑張った、まである」
「人の声音まで真似すんな…………じゃあ何だよ?」
「えーとですね、小町、女の子の日になっちゃいまして…………」
「…………ああ」
生理か。
確かにそれじゃああいうことは出来ないもんな。
「というわけでですね、今週末じゃなくてまた次の機会ということには…………」
「まあ約束だしな…………でもこれ以降も成績落とすなよ。ちゃんとした目標じゃなくて御褒美のためにってのはモチベーションも長続きしないからな」
「うん、それはわかってる。それじゃ、沙希さんにもよろしくー」
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