長富蓮実「ザ・ラストガール」
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18:名無しNIPPER[saga]
2018/12/14(金) 23:27:29.16 ID:wXX+fiS7o
 
――――――

憧れはいつしか夢に、夢はいつしか決心に変わっていきます。
ですがそれは、憧れを憧れでなくすため、その夢と真剣に向き合うということ。

私はアイドルになりたい。
その次に考えるべきは―――どんなアイドルになりたいか?

憧れでしかなかった私のアイドル像が、具体的なビジョンに変わるまでに、そう時間はかからなかったと思います。
だけど問題は、それが受け入れられるかどうか。

もちろん私がずっと憧れていたアイドルといえば、昭和の名だたるアイドルたち。
だけどこの時代になって、そうしたいわゆる「清純派」のアイドルは、
果たして見向きされるのか?
今の世の中、アイドルといえばいろんな方面で活躍している人が多くて、
それぞれ独自の強み、専門性、オリジナリティを持っています。
清純派というジャンルはすっかり鳴りを潜め、およそ今のアイドルの世界を席巻するような、大きなスターなどはいないと言っていいでしょう。
そんな中普通の、イマドキでない古びた感性のアイドルは受けるのか?

中学に入りもう子供でなくなった私は、そのようなことをぼんやり悩んでいました。

もっとも、アピール戦略を練っていたとかいう大層なことではありません。
ただ、自分が好きだからというだけの理由で通用するような簡単な話でないことくらい、未熟な私にも分かります。
考えれば考えるほど、険しいだけのその道の向こうには何もないような気がして、自信をなくしかけます。

私の夢は、ずっと憧れと決心の間でゆらゆらしていました。


そんな、3年生の春。


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