1: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/01/18(金) 23:45:04.66 ID:pSLCOGdy0
 
 ――夏の終わりのある日・事務所 
  
 モバP(以下P)「なんだって?」 
  
 渋谷凛「もう一回言うよ。連れていってほしい場所があるんだ」 
  
 P「なんだ藪から棒に」 
  
 凛「訳は話すけど、ちょっと長くなる」 
  
 P「連れてけって、なんか遠い場所なのか」 
  
 凛「遠い……うん、そうだね、多分ちょっと遠い」 
  
 P「要領を得ないな」 
  
 凛「都内でも大丈夫だと思うんだけど」 
  
 P「それなら自分でいけるだろう」 
  
 凛「うーん、ちょっと難しいかな。あと、保護者も欲しい」 
  
 P「普通親御さんに頼まないか、そういうの」 
  
 凛「いや、いろいろ吟味した結果、プロデューサーが適役なんだ」 
  
 P「……よくわからん」クル 
  
 凛「あ、ちょっとこっち向いてよ」 
  
 P「こう見えても忙しいんだぞ。お前だってレッスンあるだろ」 
  
 凛「……」 
 
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2: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/01/18(金) 23:46:05.18 ID:pSLCOGdy0
  
 P「プライベートで遊びに行くにしても、誘い方って言うのがあるだr」 
  
 凛「ねぇ」ギュッ 
  
3: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/01/18(金) 23:46:43.35 ID:pSLCOGdy0
  
 ――会議室 
  
 凛「前にプロデューサーが持ってきてくれた仕事、あるよね」 
  
4: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/01/18(金) 23:47:24.36 ID:pSLCOGdy0
  
 亜季「わ、私がこのような歌を歌うのでありますか?」 
  
 乃々「それはもりくぼの台詞ですけど……」 
  
5: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/01/18(金) 23:48:03.92 ID:pSLCOGdy0
  
 ベテトレ「ふむ、まずまず順調と言っていいだろう。もちろん、ここからまだまだ仕上げるぞ」 
  
 ベテトレ「大和、普段の声ではないが、もっとしっとりとした雰囲気が出ると良い。いけるな」 
  
6: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/01/18(金) 23:48:41.33 ID:pSLCOGdy0
  
 乃々「……ダメ出しは、分かります。自分でも……気になっていたところを言われましたから……」 
  
 凛「声が出ていないってとこ?」 
  
7: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/01/18(金) 23:49:12.15 ID:pSLCOGdy0
  
 ――ファミレス 
  
 凛「イメージって言っても、やっぱり最初は宇宙が出てくるよね」 
  
8: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/01/18(金) 23:49:42.32 ID:pSLCOGdy0
  
 凛「んー……『さよなら』って切ないとか、しんみりとか、そういう言葉とセットなイメージがあるよね」 
  
 亜季「この歌だと、最後に笑っているのであります」 
  
9: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/01/18(金) 23:50:26.59 ID:pSLCOGdy0
  
 乃々「あの、これ……」 
  
 乃々「……本当に二人なんでしょうか……」 
  
10: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/01/18(金) 23:51:02.41 ID:pSLCOGdy0
  
 P「しかしそうか、乃々がなぁ。『∀NSWER』のときより歌いやすい曲かなと思ったんだが」 
  
 凛「あれはほら、インディビジュアルズの妙な相性の良さもあるし」 
  
11: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/01/18(金) 23:51:39.55 ID:pSLCOGdy0
  
 P「見えるのか?」 
  
 亜季「肉眼で見られる様であります。ただ、実際は少々暗いものらしく」 
  
12: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/01/18(金) 23:52:09.55 ID:pSLCOGdy0
  
 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 
  
 ――後日 
  
13: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/01/18(金) 23:52:38.77 ID:pSLCOGdy0
  
 ブロロロ… 
  
 乃々「急に説明もなしに……なんですか、いぢめですか……」 
  
14: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/01/18(金) 23:53:05.67 ID:pSLCOGdy0
  
 亜季(助手席)「雲レーダーによると、今日は西の方が条件がよさそうです」 
  
 P「西か。とりあえず中央道乗るか」 
  
15: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/01/18(金) 23:53:33.34 ID:pSLCOGdy0
  
 凛「私達は明確に答えが出ているわけじゃない」 
  
 亜季「そうですね。なんとなくこんな感じ、と雰囲気は分かっているつもりでしたが」 
  
16: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/01/18(金) 23:54:00.60 ID:pSLCOGdy0
  
 ――キャンプ場 
 キッ 
  
 P「んー……まだ夏って言っていい季節だもんな。キャンプしてる人もいるな」 
17: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/01/18(金) 23:54:27.58 ID:pSLCOGdy0
  
 乃々「暗いのを嫌がるのは本能なんですけど……」 
  
 亜季「ではこういう時のための!」 
  
18: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/01/18(金) 23:54:59.45 ID:pSLCOGdy0
  
 乃々「やっぱり行くんですかぁ……」 
  
 凛「まあ、いてもせいぜい鹿か狸だよ」 
  
19: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/01/18(金) 23:55:25.73 ID:pSLCOGdy0
  
 カシャッ 
  
 乃々「ひゃっ……なんですか……?」 
  
20: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/01/18(金) 23:56:01.19 ID:pSLCOGdy0
  
 凛「カシオペアから、東に寄った、ちょっと低い位置に……アンドロメダ座」 
  
 凛「黄色っぽい星から、少し左上に……」 
  
21: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/01/18(金) 23:56:27.82 ID:pSLCOGdy0
  
 P「とてつもなく遠い星の集まりだもんなぁ。双眼鏡でも全体の形が見えるくらいか」 
  
 凛「何光年だっけ」 
  
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