分別のつかない僕っ娘「要するに、善悪とは主観的なものなんだよ」
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4:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 20:49:33.14 ID:akmR/FL90
「君の手のひらは温かくて気持ちがいいなぁ」

しみじみと、心底嬉しそうに感想を言われた。
すると、なんだか誇らしい気持ちになって、自分が単純な人間であることを認識させられた。
ちなみに彼女の手のひらはひんやりとしていて、それもまた、心地良いものだと思った。

「いつも思うんだけど、君ってズルいよね」

お互いに太ももを撫で合って、幸せなひとときに浸っていたのに、急にズルいとか言われた。

「こうして一緒に居ても基本的になんにも話してくれないし、僕が何をしても拒まないし、困ったように笑って誤魔化すばかりだしさ!」

怒られてしまった。私は困ったように笑った。

「ほら、その顔。その顔が一番ズルいんだよ」

自分でも直そうと思うものの上手くいかない。

「その顔が一番ズルくって……一番かわいい」

上手くいかなくて良かったと、心から思った。


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