神谷奈緒「先生のこと」
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5: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2019/02/22(金) 02:49:54.61 ID:IKZ6BFpo0

「来年の修学旅行で君たちは法隆寺へ行くことでしょう」
「君たちの中にはこのスマートフォンというツールを存分に活かしている子もいるとは思いますが、」
「ちょうど君たちが生まれてきたころに世界遺産に登録されました」

以下略 AAS



6: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2019/02/22(金) 02:51:48.56 ID:IKZ6BFpo0

幸か不幸か、あのクラスにはそう問題児がいなくて……っていうか学校自体がっそんな感じだったのかな。
警察が来たとかタバコがどうだとかそんなのは塾で他校生から聞いた噂話ばっかりでさ。


以下略 AAS



7: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2019/02/22(金) 02:53:01.28 ID:IKZ6BFpo0

先生と会うことはもうないと思う。

去年退職なさったと聞いたし、2年生だなんて中途半端な学年での同窓会なんてしないだろうし。
あったとしても、集まるのは生徒たちだけだよな、多分。
以下略 AAS



8: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2019/02/22(金) 02:54:27.40 ID:IKZ6BFpo0

***


「誰もがいつか、物語の主人公になる」
以下略 AAS



9: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2019/02/22(金) 02:56:53.32 ID:IKZ6BFpo0

出席をとるときなんかの「神谷」、の声が好きだったなあ。
少ししわがれていだけど、張っているわけではないのに通る声で。
だから名前を呼ばれると少し緊張した。

以下略 AAS



10: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2019/02/22(金) 02:58:57.90 ID:IKZ6BFpo0

卒業式の日に

「お世話になりました」

以下略 AAS



11: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2019/02/22(金) 02:59:52.46 ID:IKZ6BFpo0


そこでおしまい。
あたしが登場できるシーンはそこまでで終わり。

以下略 AAS



12: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2019/02/22(金) 03:02:23.89 ID:IKZ6BFpo0

***

思い出せば思い出すほど、あの人はいい先生だった。
そう、いい先生だったんだよ。
以下略 AAS



13: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2019/02/22(金) 03:04:11.31 ID:IKZ6BFpo0

今だって、心の隅ではちょっとだけ思っている。

先生、『神谷奈緒』という生徒を覚えていますか。
あのころとはちょっと違うかもしれないけど、あたしはここにいます。
以下略 AAS



14: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2019/02/22(金) 03:06:58.50 ID:IKZ6BFpo0


大体、「覚えていやしない」なんて勝手な思考も、多分あたしの独り相撲なんだよ。

先生は、ふとした時に思い出すって程まで特別に覚えてたりはしないだろうけど、
以下略 AAS



15: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2019/02/22(金) 03:08:36.66 ID:IKZ6BFpo0

主人公になりたい。
ずっと昔から持っていたこの気持ちに、あの頃色がついた。


以下略 AAS



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