加群「鏡の向こうの」
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5:名無しNIPPER[sage]
2019/04/03(水) 21:12:55.99 ID:pOwoTKMWo



 そして。
 すぐに終わるという言葉の通り、彼は複雑な手順は踏まなかった。
 懐から片手持ちの銃器を出して、狙い、構える。

(銃……それもテーザーガンの類?)

 その簡素な外見情報のみから一瞬にしてそこまで考察出来た彼女も、やはり只者ではなかったのだろう。
 ただし、それだけではまだ浅い。
 彼の手にする銃の正しいスペックを理解出来ていれば、油断して棒立ちする以外の対応をしたはずだ。
 呼び方だってもっと適切なものを選択出来ただろう。

(いや、あれはもっと単純な)

 適切な呼び名、すなわち。
 FIVE_Over.Modelcase_”RAILGUN”
 と。

 莫大な閃光が吹き荒れた。
 元々過剰な照明に満たされていた室内を、なお強烈な電光が塗り潰していく。
 そう、ありきたりな暗闇など、ただ強い光を当ててしまえば良いだけのことだ。



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