加群「鏡の向こうの」
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7:名無しNIPPER[sage]
2019/04/03(水) 21:13:58.56 ID:pOwoTKMWo



 レベル5をも凌駕する雷撃は人一人の心臓を止めるのに留まらず、室内を破壊した。
 天井を埋め尽くす照明の一部も破損し、その機能を失う。
 そこで妙なことが起きた。一部が欠けたところで以前多くの照明が輝いているはず室内に、幾つかの暗闇が生まれたのだ。

(やはりこういうことか。くだらないハッタリだ)

 恐らくはこれが、彼女の異様さを形作っていたものの一つだ。
 彼女が数多くの照明を必要とした理由は、部屋を強く照らしたかったのではない。明るさにムラを作り、演出に利用する為だったのだ。
 スポットライトのように指向性の極めて高い照明を大量に使って部屋を照らし、一部極端に明るい場所と極端に暗い場所を、隣り合わせで作る。
 人の目は明る過ぎるものも視認し辛い。最初は明るい場所に待機しておいて、対象が部屋に入ってきた後に暗い場所へと移動する。
 ただそれだけで、明るい部屋に突如として現れた不気味な暗闇の完成だ。床や壁等にも手を加える必要があるとはいえ、なんともお手軽なものである。



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