【たぬき】高垣楓「迷子のクロと歌わないカナリヤのビート」
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318: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/09/05(木) 01:56:00.13 ID:9I+qLSeE0

〇おまけ 〜 現在:エピローグ


 部署は大きくなった。

 それなりに自信もついた。

 これ以上は無い。と思う。
 頃合いだ。この機を逃してなんとするか。
 決戦の時は近い。おれはやるぜおれはやるぜ。よし今だ、行け今こそ、男を見せろさあさあさあ。


「それで、電柱の陰に20分ですか」
「心の準備をしてるんですよ!」
「そうですか。あら、向こうからおいしそうなもつ焼きの香りが……」
「ああ待って待って行かないで一人にしないで」

 楓さんを必死に引き止める。今行かれたらマジでどうしていいかわからない。

「そんなこと言って、これで何度目ですか?」
「う……いや……それは、言わないでくださいよ」

 あの日から、一度も顔を合わせたことがない。
 理由はただ一つ。「合わせる顔」を整えたかったからだ。

 要するにただのカッコつけだ。そんなのわかってる。が、無手で飛び込んだらそれこそどうなるかわからない。

 伝えたいことなんか、山ほどあるんだ。




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