静香千早「「アライブファクター」」 【ミリマス】
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35: ◆0NR3cF8wDM[saga]
2019/06/30(日) 00:48:27.27 ID:+e3phmGi0



 呆気にとられたのは千早だった。
 少しの間、静香の言葉を反芻して、それから千早は苦笑いを浮かべた。

「……今日の静香にそう言われるのは、正直、かなりのプレッシャーなのだけれど」

 恐らくそれは本心であったのだろう。
 引きつったような笑み。そんな千早の表情を見るのは初めてだった。

「やれって私を煽ったんです。千早さんだって、やってください」

 悪戯っぽく、静香が笑った。
 一瞬、きょとんとした顔を見せた千早が、今度は明確に表情を綻ばせた。
 ここに至って、もはや千早は負けを認めるしかなかった。

「ええ。ふふ、そうね、静香にだけ無茶をやらせるのはフェアじゃないわね」

「そうです。千早さんは――」


 いつか、画面の向こうの輝きに惹かれた。
 同じ世界に立って、それはもっと大きなものになった。
 手の届く距離にまで来て、でも、それはやっぱり変わらずに、

 静香の、心の真ん中にある。


「――私の、憧れなんですから」






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