小日向美穂「グッバイ、ネヴァーランド」
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16: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 00:30:46.93 ID:nY0iWbpOO
「申し訳ありませんでした。心当たりがありませんが申し訳ありませんでした」

「いきなり謝られても困るんだが」

「申し訳ありません」

「だから謝らないでくれないか」

 部長に呼び出された俺は会議室に入るなり華麗に謝罪を決めたがどうやら別に求められてなかったらしい。謝罪ハットトリックをかれいにきめて椅子に座る。

「こほん。まどろっこしいのは苦手でね、本題を単刀直入に言わせてもらう。君にはこの事務所を代表して、ハリウッドに行ってもらいたい」

「は、はい? ハリウッド……?」

 窓から差す夕日の眩しさに瞬きする。一瞬閉じて開いた目に映る光景は紛れもなく現実だ。俺が、ハリウッド……?

「二泊三日の研修とかそんな感じですよね?」

「それくらいの時間じゃ何も得んだろう。1年間、きっちりアメリカで学んで来なさい。そしていずれはアメリカとアイドルたちの活動の橋渡し役になってほしい」

「いやいやいや! どうして俺」

 どうして俺がと聞こうとするも答えはその前に自分の中で出る。そうだ、そもそもこれは俺が望んだことだ。



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