飛鳥「早くに目が覚めたから」
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9:名無しNIPPER
2020/02/04(火) 00:59:30.43 ID:WiWOK0yq0
結局何も買わずに、近場の公園の自販機に小銭を入れる。
公園には誰もいない……ということもなく。
『日課』のランニングをしている人達、
『いつもどおり』犬と休む人達、
そしてそれをベンチに座って見ているだけのボク、だ。
以下略 AAS



10:名無しNIPPER
2020/02/04(火) 00:59:59.34 ID:WiWOK0yq0
誕生日を迎えたのだから、先に進んだのだから、飲めるかもなんて考えたブラックコーヒーは相変わらず苦くて。
口に入れたコーヒーをなんとか飲み込んで、改めて周りを見る。

周りはいつもどおりで代わり映えのしない日常で。
平日で、学校で、会社で。
以下略 AAS



11:名無しNIPPER
2020/02/04(火) 01:00:30.50 ID:WiWOK0yq0
何かを求めて外に出て出た自分が急にちっぽけに見えてきて。

特別な時になることを期待して空を見た自分が矮小に見えてきて。

変わらない日常の光景を嫌だと思っている自分を認識してしまっていた。
以下略 AAS



12:名無しNIPPER
2020/02/04(火) 01:01:26.87 ID:WiWOK0yq0
誕生日であっても、特別な日であっても、他の人には当たり前の日々であることを痛感して、道を歩く。
寮につけばまだ起きるには早く、むしろ寝直す時間すらあるくらいだった。
部屋につけば充電も終わっているだろう。メールを見れば特別な気持ちを味わえるかもしれない。
でも、それよりも寝直して一日をやり直したい気分だった。

以下略 AAS



13:名無しNIPPER
2020/02/04(火) 01:02:43.16 ID:WiWOK0yq0
驚くこともないほどの音に呆気に取られて前を見ると、
そこには

「誕生日おめでとう」

以下略 AAS



14:名無しNIPPER
2020/02/04(火) 01:04:23.23 ID:WiWOK0yq0
確かに外に出る時は意気揚々と出たものだから、静かに開けるなんてしていなかったかもしれない。
そして窓から外を見たらボクを見た……と。


「ふふふ、我が盟友よ。この生誕の時を1番に祝ったのはこの魔王ぞ!」
以下略 AAS



15:名無しNIPPER
2020/02/04(火) 01:05:59.11 ID:WiWOK0yq0
礼を言うととても嬉しそうに頷いて、寮の奥へと歩いていく。
みんなが使う広間。
そこおいてあるホワイトボードには『今日の主役!』とデカデカとボクの名前が書いてあって。
思い思いのメッセージが名前を囲むようにして描かれている。
その一つ一つが読めば誰が書いたかなんて一目瞭然で、つい口元が緩む。
以下略 AAS



16:名無しNIPPER
2020/02/04(火) 01:07:41.18 ID:WiWOK0yq0
朝日が入り込む広間で二人でメッセージを読みながらみんなが起きてくるのを待つ。
何もないし、今日は学校だ。授業もあればレッスンだってあるだろう。
でも祝ってくれる友人が隣にいて、この先もまた増えてくれるなら。

やっぱり今日は特別な日なのだろうと思える。


17:名無しNIPPER
2020/02/04(火) 01:08:43.62 ID:WiWOK0yq0
メッセージの主がどんな言葉をくれるだろうと考えていると。
蘭子がボクの肩を叩いて、少し照れ臭そうに。


「バ、バレンタインの練習で……チョコケーキがあるから。みんなが起きる前に……誕生日ケーキ……一緒に食べよ?」
以下略 AAS



18:名無しNIPPER
2020/02/04(火) 01:12:27.97 ID:WiWOK0yq0
というわけで間に合わなかった飛鳥誕生日SSでした。
誕生日って特別な感じしていいですよね。
でも他の人からすると日常なんです。

依頼だしてきます。


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