【デレマス】夢見りあむの、尊さについて。
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36: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2020/02/10(月) 01:24:48.54 ID:CDwt0mRk0

「駆け出しの、五人だったころからだ。途中、一人が辞めたいと言った。自分がしたかったのは、こんなことじゃないと。俺は止めた。他の四人も止めた。だけど、あいつは結局辞めちまった。
 ……違うんだ。わかってるんだ。俺も、他の四人も、本気で止めながらも、止める気なんてなかった。辞めることは知っていた」

 ぼくは脳内のデータベースを漁る。……確か、辞めた理由はぼかされていたはずだ。

「あいつはアイドルに真摯に向き合っていた。他の奴らがそうじゃなかったってわけじゃない。ただストイックで……歌と踊りが、ステージ上が自分の生きる場所だと。根回しだとか、食事会だとか、バラエティだとか、そういうのは苦痛だっただろうな」

「枕営業とか?」

 つい口を衝いて出てしまう。しまった、と思ったけれど、Pサマは怒った様子もなかった。

「さすがにそこまでのことはねぇよ。ただ、まぁ、テレビ局のお偉いさんには愛想をふりまかなきゃならん」

 自分のことを振り返って、少しだけ冷や汗が流れた。そんなことをした記憶は一ミリもなかった。
 Pサマは、そこで、より一層ぼくの肩と頭を強く抱きしめる。




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