6: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2020/02/10(月) 00:43:08.34 ID:CDwt0mRk0
「ねー、Pサマ、暇だよぉ、構ってよぉ」
ソファに不自然な体勢で体を預けているせいか、シャツの裾がだるんだるんになっている。それももう気にならない。
「仕事してるのがわかんねぇのか」
「その言い方はひどいよぅ……やむ……。
大体、Pサマがぼくをスカウトしたんだから、もっとぼくにちやほやしてくれたっていいんじゃない? の?」
ねぇねぇ、どうなのさ。そう言うぼくにPサマは大きく嘆息をして、デスクの抽斗から赤い箱を取り出した。キットカット。有名なお菓子。
それをこっちに放り投げて、
「やる。喰ってろ」
「扱いが雑……やむ……」
「りあむちゃんに甘すぎですよ」
ちひろさんは言うけれど、まるでそうとは思えなかった。スカウトされてからかれこれ三か月、凄くカッコよくて凄く無愛想なぼくのプロデューサーは、ぼくを稽古場に送ってくれることすらしちゃくれない。
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