キョン「ほらよ」佐々木「ん? なんだい、この小包は?」
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10:名無しNIPPER[sage saga]
2020/02/11(火) 21:26:37.21 ID:IEJuNBz7O
「すごく美味しかったよ……ありがとう」
「それは何よりだ」

ゆっくりと味わうように咀嚼して、俺が妹と一緒にこしらえたチョコを食べ終えた佐々木。
改めて感謝されて、妙に気恥ずかしくなり。

「まあ、なんだ。これでお前も少しはバレンタインデーを好きになれたんじゃないか?」
「うん……好きになった。君のせいでね」

冗談めかしてそう付け加える佐々木がくつくつと喉の奥を鳴らして笑うので、いよいよ小っ恥ずかしくなった俺は、やむを得ず茶化した。

「うんこじゃなくて、残念だったな!」
「キョン、キミって奴は……やれやれ」

嘆息した佐々木がジト目をして、手招きする。

「キョン、ちょっと」
「ん? どうした?」

すると佐々木は、こんな耳打ちをしてきた。

「あのね、キョン」
「なんだよ?」
「僕はキミのうんちなら食べてもいいよ」
「フハッ!」

やれやれ。これはいくらなんでも反則だろう。
偉大なる聖ウァレンティヌスだって驚きだ。
殉教した彼に代わり、俺は愉悦という名の福音を、哄笑に変えて盛大に、高らかに響かせた。

「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」

願わくば、俺もいつか。いつの日か。
佐々木の『トリュフ・チョコレート』を。
尻から直食いをしてみたいもんだと、思った。


【ザ・デイ・オブ・ウァレンティ◯ヌス】


FIN


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