高峯のあ「牛丼並……玉子とみそ汁もつけて」
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9:☆2/2 ◆AL0FHjcNlc[saga]
2020/03/30(月) 21:20:08.35 ID:pVyNxzTm0

のあ「あぁ……、ああ……」

のあ「本当にマズイわ。そもそも自発的に話しかけようと試みた事なんて無いかもしれない」

のあ「楓さんと泰葉ちゃんが運良く隣の部屋にいなければ、今までやってられなかったかも分からないのに」

のあ「アドレスを交換したのは10人を越えたけど、でも友達と言えるかというと…………全く遊んだりしていないし」



*『え? 私はあなたの友達だと思っていました』



のあ「……うれしい。ありがとう」

のあ「友達含め、自分の居場所作りに関しては……」

のあ「学校でも職場でも、一般的には初めの3週間が勝負とか言うし。もう半年過ぎちゃったけど?」


*『もっと積極的に、自分をアピールしてみたらどうでしょうか?』


のあ「積極的に……。ムリ、ムリかなぁ」

のあ「貴女はコミュ力が高いかもしれないけど、私はどちらかというと陰キャだから、会話が持たないというか……自分の底が露呈するのが怖いというか……」

のあ「百歩譲って1対1の会話ならまだいけるの。けれど、そこに誰かもう一人加わると、もう私そっちのけで話がどんどん盛り上がって、私も適当に相槌打つだけで、いてもいなくても変わらないというか……」

のあ「例えるなら、アレ。3人で廊下を歩く構図だと、二人が楽しそうに会話しながら並んで歩く、その後ろから一人ポツンと付いて行くのが私で……。私がちょっと靴紐を結ぼうと立ち止まると、その二人は構わずスタスタ歩いて行ってしまって……、『あれ? これ私が一緒に歩く意味あるのかな?』みたいな……」


*『すみません。よくわかりません』


のあ「そっかぁ……そうだよね」

のあ「つまり何を言いたいかというと、アイドル活動を始めて半年が経って、もうそろそろ皆からチヤホヤされなくなる頃合いだけど……」

のあ「でもそうなったら私は便所飯まっしぐらだから……、だから、もっと皆から引き続きチヤホヤされたいの」

のあ「そのためには、どうしたら良いかという事なんだけど……」


*『もっと積極的に、自分をアピールしてみたらどうでしょうか?』


のあ「うーん……、私の考えとしてはね? 今月の目標は『友達作り』なの」

のあ「私の性格とキャラって、周りからはクールとかロボットとか超越神とか言われてるからね?」

のあ「それを受け入れて、明日からクールでミステリアスキャラを100%前面に押し出していってみたらいいんじゃないかぁって」

のあ「どう思う?」



*『よく聞き取れませんでした』

*『こんな風に話しかけてください。Wi-fiを有効にする、午前6時30分にアラームをセット、一郎くんに電話───』






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【岡崎家】


泰葉「………?」

泰葉「あの……、時子さん。隣の高峯さんの部屋から、なにか話し声が聞こえませんか?」

時子「……さあ」モグモグ

泰葉「(誰か来てるのかな?)」


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