もしもし、そこの加蓮さん。
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298:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 23:57:13.56 ID:7gnP6kF90


 「――あ! 加蓮ちゃーんっ!」

駐車場の方から、卯月が手を振ってやって来ました。
その後ろには傾いたまま機材を肩から提げたプロデューサーが続いて、
見かねたらしき隣の美嘉が小さなケースを一つ持ってあげているようです。

 「えへへ。探しちゃいました」

 「あー、まぁ、広いからねこの病院」

 「割とまだしんどい」

 「まだしんどいんだ……」

 「うん」


卯月と加蓮がもう一つずつケースを持ってあげると、
彼の背はだいぶまっすぐになってきました。
賑やかに雑談を交わしながら、四人は病院の入口へと向かいます。


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