もしもし、そこの加蓮さん。
1- 20
7:名無しNIPPER[saga]
2020/04/25(土) 20:33:52.61 ID:63FTC/uF0

夕食から消灯までの時間、世間一般で呼ぶ所のゴールデンタイムを、
加蓮は日課のテレビ鑑賞に充てていました。
昼下がりに流れる、どこかの国の誰かが出演する何かの映画もそれはそれで好きでしたが、
やはりこの時間の番組の方が多少なりとも華やかです。

今夜視聴するのも毎週お馴染みの音楽番組。
時たまアイドルが出演する度に、加蓮はボリュームのツマミをほんの少しだけ捻るのでした。


 『いってみましょう。曲紹介を』

 『はいっ! 聴いてください。私達のデビューシングル――』

少女達が位置に付くとスタジオの照明が絞られます。
続けて鮮やかな色彩のライトがこれでもかと浴びせられて、ポップなメロディが流れ出しました。
実に健康的な、長い手脚をいっぱいに振り回して、少女達は唄います。

加蓮はふと、陽も落ちてすっかりと暮れた窓の外を眺め、
そこに映っていたベッドの上の自分を目にし、首を振ってから小さな画面へと視線を戻しました。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
307Res/234.17 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice