ドラクエ5主人公「うちのヘンリーの反逆精神がやばい」
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8:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 19:57:47.81 ID:shxSnW+K0

老人「お、おお……やめてくだされ! この方は今日奴隷になったばかりなのじゃっ!」

むち男「だからなんだってんだよぉ! おら、お前も女も死ねっ!」

パチンパチン!!

老人「ぬおおっ!」

マリコ「お爺さん……うっ!」

むち男「ひゃーはははは! え、偉そうなことを言ってもよぉ、所詮おまえらは奴隷! 運命は変わりゃしねえのさ!」

むち男「ショタは犯す、綺麗な女は犯す、老人は成敗ってなぁこの世の真理だろうがケーケケケッ!」


主人公「!」

主人公「あれは……マリアさんや、僕に優しくしてくれたご老公!」

主人公「くそっ、なんてことだ!」


ヘンリー「……」

ヘンリー(そういえば、父さんから聞いたな)

ヘンリー(母さんのこと)

ヘンリー(母さんはいつも、国王の妻として『民を平等に扱い、ひとりの不満も出さない国を作り上げることが本物の王』だと言っていた)

ヘンリー(親父も、自分は王じゃない、母さんに王にしてもらったと言っていた)

ヘンリー(人には役割がある。それは歳をとろうが召そうが関係ない、その時、その瞬間、その人にしかできないことがあるのだと)

ヘンリー(生まれくべくして持った役割をこなすことは王とて同じ、更にそれを国民に活かせてこそ、一国を動かせる主なのだと。母さんが貧民街の出身だからこそ言えたその言葉が、親父の心を動かした)

ヘンリー(しかし今の俺に変えてみればどうだ。俺は――過ちを背負った)

ヘンリー(これはもう覆せない。主人公には生涯顔向けできないだろうし、それは事実)

ヘンリー(だからといって、俺はこれから、何を見るだろう)

ヘンリー(このまま人生を、権力者どもに従って、地べたを這いつくばって過ごすことが俺の人生か?)

ヘンリー(牢獄から見るものは、窓の鉄格子から溢れる無数の星か? それとも泥だらけの地べたか?)


マリア「……抗え」

ヘンリー「!?」




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