【対魔忍RPG】まりの大冒険 ふたたび
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14: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 17:06:25.50 ID:5z9OpdEU0
「紅さん!」

「久しぶりだな、まり。春の任務以来か」

まりを支えた女性――心願寺紅がまりに微笑みかけた。
以下略 AAS



15: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 17:07:16.94 ID:5z9OpdEU0
「すまないが、店主はこの後私と約束があるんだ。今日は別の店に行ってくれないか」

「何度も言わせるなってんだろ!俺は九龍会だぞ!?俺が酒を出せって言ったら出すんだよえーっ!」

「九龍会?…ああ、お前あそこの構成員なのか。あのシフォンとかいう女のいる…」
以下略 AAS



16: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 17:07:48.59 ID:5z9OpdEU0
ビシッ。

「痛ぅっ!?」

――が、瞬く間に紅の鋭い手刀で弾き飛ばされてしまった。
以下略 AAS



17: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 17:08:50.47 ID:5z9OpdEU0
「本の魔人を取り逃がしてからは大人しくアミダハラに帰ったと思っていたが…またセンザキに出しゃばってきているのか。ご苦労なことだな」

「ほ、本の魔人だあ…?テメェなんでそんな古い話を知って…る…」

手刀を食らった痛みが酔いを中和したのか、焦点の定まらなかった男の目がようやく紅をはっきりと見据えた。
以下略 AAS



18: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 17:09:53.84 ID:5z9OpdEU0
「おまっ…対魔忍………あのときの…」

「なんだお前、あのとき私にのされた連中の一人か」

ずい、と紅が前に歩み出る。酔っ払いは素早く後ずさる。
以下略 AAS



19: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 17:10:38.61 ID:5z9OpdEU0
「あのぅ…」

まりが男になにかを差し出した。

「?」
以下略 AAS



20: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 17:11:25.39 ID:5z9OpdEU0
まりが差し出したのは先ほど男の手から弾かれた銃…だったはずなのだが、重心がぐにゃぐにゃに曲げられて“ひねり揚げ”のようになってしまっていた。

まりが素手でねじってしまったのだ。

「ひーーっ!!!!」
以下略 AAS



21: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 17:12:09.81 ID:5z9OpdEU0
「やるじゃないか。随分気の利いたあしらい方を覚えたな」

「い、いえ、そんな大したことじゃ…えへへ…」

まりが赤面する。“本の魔人事件”以来、紅はまりにとって最も尊敬する対魔忍の一人だ。
以下略 AAS



22: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 17:13:29.06 ID:5z9OpdEU0
「今日はまた任務の帰りか?」

「いえ、今日は完全にプライベートで…その…紅さんに会いに…」

「…そうか。思えば春の任務の時はゆっくり別れを言う暇も無かったからな…私も心残りだったんだ」
以下略 AAS



23: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 17:14:12.19 ID:5z9OpdEU0
――紅の生家、心願寺一党は、かつて五車に反旗を翻したふうま一族による反乱“弾正の乱”に加担したことで里を追われた一族である。

もっとも積極的に反乱に加わったわけではないため、五車の長『井河アサギ』は追放に反対であった。



24: ◆H5MbwxPKRo[sage]
2020/05/16(土) 17:14:48.00 ID:5z9OpdEU0
――が、紅の祖父『心願寺幻庵』は追放を受け入れた。

心願寺を追放せよとの動きにはふうまの力を削ぎたい政府による横槍があったとされ、逆らえば無用な血が流れると判断したのだ。

その後幻庵は隠居の身となり、紅も祖父の意思を継いで五車に所属しない流浪の対魔忍として生きてきた。
以下略 AAS



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