【ミリマス】琴葉は過度なスキンシップ行為を訴えたい!
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1: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2020/09/07(月) 20:58:55.47 ID:V525dxyZ0

「すみません、こっち向いてください!」

「今回の噂についての真相を――」

「相手は高校を卒業したとはいえ、まだ未成年だって聞いてますが」

「これがきっかけになってユニット解散とか……!」

「自社で売り出し中のアイドルに手を出す罪悪感は無かったんですか!?」


次々にがなり立てられる質問と、通りを照らすフラッシュの雨。

被写体を、カッターで切りつけるような、鋭いシャッター音が幾重にも重なる。

そうして熱……。純粋な情熱でなくて、好奇や妬みが織りなす歪んだ形の下卑た熱意。

それが、画面越しでも強く感じられた。

お陰で肩が震えるような寒気を感じ、田中琴葉は乾かしたばかりの髪をくしゃり。

使い終わったドライヤーを手早く片付けると、改めてベッド上のスマホと向かい合う。

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2: ◆Xz5sQ/W/66[sagesaga]
2020/09/07(月) 21:02:23.84 ID:V525dxyZ0

「――と、言うワケで今回の熱愛騒動。まさか人気上昇中のアイドルが、
これまた"まさか"の自社のプロデューサーと恋仲だった事実にネット上では非難の声も吹き荒れています。
当然、ファンにとっては裏切られたと感じられて仕方がない所ではありますが……」

以下略 AAS



3: ◆Xz5sQ/W/66[sagesaga]
2020/09/07(月) 21:04:16.72 ID:V525dxyZ0

軽んずれば何らかの不利益を被り、破れば当然罰が下る。

具体的には芸能界からの即時引退。

以下略 AAS



4: ◆Xz5sQ/W/66[sagesaga]
2020/09/07(月) 21:06:57.22 ID:V525dxyZ0

「いません。……あの、遅れてるって思われちゃうかもしれませんが、まだ、恋っていう物がよくは分からなくて」

と、返答するイメージトレーニングも事前に『予習』して準備するぐらいだ。

以下略 AAS



5: ◆Xz5sQ/W/66[sagesaga]
2020/09/07(月) 21:09:04.43 ID:V525dxyZ0

……だが、しかし、それでもなのだ。

本日、最も世間を沸かせる事になった噂の二人に限っては、その名分も規律も束縛力も大した意味は持ちはせずに。

以下略 AAS



6: ◆Xz5sQ/W/66[sagesaga]
2020/09/07(月) 21:10:21.46 ID:V525dxyZ0

二人で手を取り愛を与え、愛を見つけ、愛に生きて――そうして、愛するが故に愛に殉ずる。

「……だけど、こんな風に考えちゃうの、私もアイドル失格になっちゃうかな」

以下略 AAS



7: ◆Xz5sQ/W/66[sagesaga]
2020/09/07(月) 21:11:15.78 ID:V525dxyZ0

「……っあぅ!」

耳まで赤くなった琴葉は、妄想をかき消そうとするように枕の中へ顔を埋めた。

以下略 AAS



8: ◆Xz5sQ/W/66[sagesaga]
2020/09/07(月) 21:13:17.72 ID:V525dxyZ0
===

「ふぇっくしゅん、ぶぇっくしゅん、ぶぇーっくしょん!!」

さらに畜生、バーロー、こんにゃろーめっ!! まで続けて決める事ができりゃ、世間的には立派なクシャミスト。
以下略 AAS



9: ◆Xz5sQ/W/66[sagesaga]
2020/09/07(月) 21:15:17.02 ID:V525dxyZ0

おまけに事はそれだけで収まらない。

この突発性くしゃみによって、「ヤダ!? 汚い!」と身近な所で悲鳴が上がる。

以下略 AAS



10: ◆Xz5sQ/W/66[sagesaga]
2020/09/07(月) 21:17:22.84 ID:V525dxyZ0

「詳しくは時間がある時にまた話そう。――これ、過去編が生まれたら差し替えられる予定の台詞」

「お兄ちゃん誰と話してるの?」

以下略 AAS



11: ◆Xz5sQ/W/66[sagesaga]
2020/09/07(月) 21:20:13.46 ID:V525dxyZ0

「ありがと、桃子」

「どういたしまして。……あっ、でもでも、さっきの話、可能性はゼロじゃないのかも」

以下略 AAS



12: ◆Xz5sQ/W/66[sagesaga]
2020/09/07(月) 21:23:16.66 ID:V525dxyZ0

だけど、アイツらは大前提を忘れている。

そもそもアイドルとは、彼女たちは、会社の大事な大事な『商品』なんだ。

以下略 AAS



13: ◆Xz5sQ/W/66[sagesaga]
2020/09/07(月) 21:26:01.68 ID:V525dxyZ0

「それって小動物系で有名な音響スタッフの正美ちゃんか? それともスタイリストのボイン宮内ちゃんか?
待って! ひょっとするとデザイナーで美魔女の室塚さんや、照明の元気っ子メイちゃんかもしれない!!」


以下略 AAS



14: ◆Xz5sQ/W/66[sagesaga]
2020/09/07(月) 21:28:06.86 ID:V525dxyZ0

「アイドルじゃないか!?」


二回も言った!!
以下略 AAS



15: ◆Xz5sQ/W/66[sagesaga]
2020/09/07(月) 21:32:57.38 ID:V525dxyZ0

「そりゃあそんな顔にもならいでか! 静香の言う頼りにならない、不甲斐ないダメプロデューサーとしましてはね、
現状使える手札の中で精一杯プロデュースを頑張らさせて貰いますよォ。――っとすると、手始めにこの飛び入りの仕事を任せちゃるか?」


以下略 AAS



16: ◆Xz5sQ/W/66[sagesaga]
2020/09/07(月) 21:35:11.37 ID:V525dxyZ0

「あれ? だけどホントにお仕事増やせるんだ。桃子、お兄ちゃんがさっき言ってたのって、ただの冗談だって思ったのに」

「ん? ん〜……その辺は最近色々あったからなぁ」

以下略 AAS



17: ◆Xz5sQ/W/66[sagesaga]
2020/09/07(月) 21:37:06.08 ID:V525dxyZ0

「う、ん。……知ってる。プロデューサーと付き合ってた人だよね」

「そうだ。片方がアイドルだったから、社内恋愛がスキャンダルにまでなっちゃったあの二人だ。
……ただ、本人たちには悪いけれど、例の一件によって仕事の枠が空いた事実は動かせない。
以下略 AAS



18: ◆Xz5sQ/W/66[sagesaga]
2020/09/07(月) 21:40:00.66 ID:V525dxyZ0

「なら、そういう事を言うなよ。……大体、何時も自分で皆に言ってるじゃないか。芸能界は厳しい所――」

「やる気がないなら他所に行け! でしょ? ……だけど、厳しさと気持ちの割り切り方は別」

以下略 AAS



19: ◆Xz5sQ/W/66[sagesaga]
2020/09/07(月) 21:42:41.21 ID:V525dxyZ0

「一応、伝えておくんだけど……。もしも、もしもね? 桃子がおんなじ事をするんだったら、
その時は、恋も仕事も、両方取っても文句を言わせないようなアイドルになるよ」

「桃子……!」
以下略 AAS



20: ◆Xz5sQ/W/66[sagesaga]
2020/09/07(月) 21:45:51.27 ID:V525dxyZ0

「ん、もぉ……。お兄ちゃんは、すぐそうやって子ども扱いする」


なんて、桃子も口では言うんだけど、褒められて満更でもない様子を見せる。
以下略 AAS



21: ◆Xz5sQ/W/66[sagesaga]
2020/09/07(月) 21:46:54.62 ID:V525dxyZ0

「とはいえ……。桃子がトップアイドルになって、俺がトッププロデューサーになって。
じゃあ、桃子の恋の相手ってのは一体誰になるんだろうなぁ」


以下略 AAS



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