高木社長「ねぇ、キミぃ…」
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12:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:17:35.39 ID:V4s4JV6AO
「いや、君に限ったことではないのだ…アイドルの諸君も、私が見つけてきた最高の原石だ…もしかしたら、こんなコネも金も無い私でなければ、もっともっと…」

 彼女たちの実力、才能は本物だ。そんなもの誰が見てもわかる。けれど私はどうだ。業界にほんの少し長く居ただけ。日高舞が引退し、表に立つ者も裏で支える者も多く辞めていったあのアイドル冬の時代に、しぶとく生き残っただけでしかない。こんな男の事務所で無ければ…彼女たちももっと…



13:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:18:29.91 ID:V4s4JV6AO
「はぁ…そんなに言うなら聞いてくればいいじゃないですか」

「ん?どういうことだね?」

「だから!アイドルの娘たちにも聞いてみたらいいんですよ!765プロで良かったのかどうか!」
以下略 AAS



14:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:19:23.25 ID:V4s4JV6AO
01

 変なところですぐに行動に移せる実行力は母譲りだろうか。社長室から叩き出されながら、『全員に聞くまで戻ってきたらダメですよ』と言われ、あれよあれよと言う間に鍵までかけられてしまった。



15:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:20:35.78 ID:V4s4JV6AO
「むぅ…困ったねぇ…」

 これではどちらが雇い主なのかわからない。そんなことを考えていると…

「あれ?社長?どうしたんですか?」
以下略 AAS



16:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:21:44.75 ID:V4s4JV6AO
「いや、音無君に締め出されてしまってね…」

「えぇぇぇ!?ど、どういうことですか!?」

「いやいや、私が悪いんだ」
以下略 AAS



17:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:22:35.88 ID:V4s4JV6AO
「時に天海君。君は…765プロに入って良かったと思えるかね?」

「はい?」

「いやだから…他のプロダクションならばよかったと…思ったことはないかい?」
以下略 AAS



18:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:23:21.74 ID:V4s4JV6AO
「えっと…他の事務所も何も、私765プロにしか受からなかったんですけど…」

「え?」

 てへへ、と言いながら頬をぽりぽりとかく天海君は恥ずかしそうに照れている。どうして?彼女ほどの逸材が何故…
以下略 AAS



19:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:24:10.36 ID:V4s4JV6AO
「私、ダンスも歌も苦手だったから…スクールの成績も良くなかったんです…だからオーディションの時も目立つところにはいませんでした」

 そう語る彼女の目はどこか遠くを見つめているようだった。

「…社長だけでした。オーディションで他の子には目もくれず、端っこにいた私に『ティンときた!』って言ってくれたのは」
以下略 AAS



20:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:25:19.43 ID:V4s4JV6AO
「だから、私にとっては765プロ以外なんて…考えられないんですよ」

 ニコッと笑った彼女の笑顔がその言葉が嘘ではないことを証明していた。

「そうか…ありがとう天海君」
以下略 AAS



21:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:26:52.86 ID:V4s4JV6AO
02

「〜♪」

「む?この声は…」
以下略 AAS



22:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:27:49.69 ID:V4s4JV6AO
「どうしたんですか?こんなところで…」

「いや、何、少し風に当たろうと思ってね…」

「そうなんですか…私も…少し練習の環境を変えたくて…」
以下略 AAS



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