高木社長「ねぇ、キミぃ…」
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19:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:24:10.36 ID:V4s4JV6AO
「私、ダンスも歌も苦手だったから…スクールの成績も良くなかったんです…だからオーディションの時も目立つところにはいませんでした」

 そう語る彼女の目はどこか遠くを見つめているようだった。

「…社長だけでした。オーディションで他の子には目もくれず、端っこにいた私に『ティンときた!』って言ってくれたのは」
以下略 AAS



20:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:25:19.43 ID:V4s4JV6AO
「だから、私にとっては765プロ以外なんて…考えられないんですよ」

 ニコッと笑った彼女の笑顔がその言葉が嘘ではないことを証明していた。

「そうか…ありがとう天海君」
以下略 AAS



21:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:26:52.86 ID:V4s4JV6AO
02

「〜♪」

「む?この声は…」
以下略 AAS



22:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:27:49.69 ID:V4s4JV6AO
「どうしたんですか?こんなところで…」

「いや、何、少し風に当たろうと思ってね…」

「そうなんですか…私も…少し練習の環境を変えたくて…」
以下略 AAS



23:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:28:54.14 ID:V4s4JV6AO
「如月君、君は…他のプロダクションならばよかったと…思ったことはないかい?」

「はい?」

「いや、君はそもそも歌手志望だっただろう?私はアイドルのプロデュースしかできないから、君にもアイドルとしてデビューしてもらったが…」
以下略 AAS



24:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:30:02.98 ID:V4s4JV6AO
「そう…ですね…確かにそうだったかもしれません…」

 如月君は私の話を聞いた後、考えながら絞り出すように返事をしてくれた。

「けれど、今の私があるのも765プロのおかげです」
以下略 AAS



25:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:31:02.43 ID:V4s4JV6AO
「もう一度歌えたのも、過去を乗り越えられたのも…母と…和解できたのも、765プロのみんなと一緒だったから…みんなが支えてくれたから…そして、それに気づかせてくれたから…」

 話すことが得意では無い彼女。けれど、それでも必死に言葉をかけてくれる。まるで私に『伝えなければならない』と思っているかのように。


26:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:31:45.95 ID:V4s4JV6AO
「だから、今度は私の番なんです…その…上手く言えないですけど…私はここを守りたい」

「如月君…」

「だから、私は…今はもう、ここ以外は考えられないですね」
以下略 AAS



27:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:33:07.85 ID:V4s4JV6AO
「ありがとう、如月君」

「いえ、こちらこそありがとうございます」

 如月君も、天海君と同じように逆にお礼を返してくる。それが何に対してか聞き返す前に、彼女は自主練に戻ってしまった。私は大人しく室内に戻ることにした。
以下略 AAS



28:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:33:55.20 ID:V4s4JV6AO
03

「う、うーん…むにゃむにゃ…」

「おや?ソファに誰かいるのかね?」
以下略 AAS



29:名無しNIPPER
2020/09/22(火) 20:34:41.29 ID:V4s4JV6AO
「時に美希君。少し、変なことを聞くようだがね…君は…他のプロダクションならばよかったと…思ったことはないかい?」

「うーん…無いよ?」

「ははは、そうか。即答とは嬉しい限りだね」
以下略 AAS



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