あなた「空の女王」
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15: ◆3m7fPOKMbo[sage]
2020/11/29(日) 17:48:57.43 ID:r/r3W2ps0
「…と、取込み中だったようで失礼しました〜」

ミア「?」

あなた「ど、どうも……」両手にお汁粉缶

ミア「…たしか、例のファンクラブの……」

あなた「あわよくばサインが欲しい。世界の天才、ミア・テイラー」

ミア「……バックダンサーたちが前に歌って踊ってたの、君が作曲したっていうけど」

あなた「うん。楽じゃなかったねぇ。けどね」

あなた「ミア・テイラーのような天才がいるとね、それは凡人たちに何を与えると思う?」

お汁粉缶パス

あなた「いわば天才に触れると、預言者が神の声を聴いたかのような衝撃と興奮、そしてそこから凡人が進化を始める奔りとなる」

ミア「そ、そうかな?」キャッチ

あなた「歳をとって大成した人たちは、天才と呼ばれるものだけではない。最初から天賦の才を得たのではなく、後から得たものもいる。だが、そういった彼らが何十年という時をかけて大成するのに必要なのは」

あなた「雷よりも早い、天性の才を持つものがいるからだよ」

ミア「………」ぷしゅ

ミア「……甘い。うまい」ぷは

ミア「あと五曲作らなきゃいけないから、もう…ごちそうさまって言えばいいか…」

あなた「これは、リンカーンパークのキングダムオブカーボン……ダイヤで出来た王国も所詮は炭素、炭のように脆い…世界とはそんなもの、世界が簡単に壊れる悲しさを歌う。でも、それを支えるメロディライン、確かミア・テイラーの作曲」

ミア「あ、うん」

あなた「ところでさ」スマホ取り出し

あなた「この曲、キングダムオブカーボンに影響されて作ったんだけど」再生

あなた「どう?」

ミア「……!!!!!!!!!!!!」

ミア(疲れていた)

ミア(昔馴染みとはいえ、ランジュの無茶ぶり。既に通過した退屈な授業、それでいて何曲も作れというぷyレッシャー)

ミア(一曲書くのに時間はかからない、だが違うジャンル、違う曲調、異なるフレーズ。そんな風にしなければたやすく飽きられる、聞いてもらえなくなる)

ミア(そんなプレッシャーが、ボクが音楽から捨てられる恐怖が)

ミア(ここにきて、怒りに変わっていたのを見られた。だが)

ミア(この曲がすべてを吹き飛ばした。これはボクを源流にした彼女のものだ。だが、それでも)

ミア(彼女という要素が、それをすべて変えている! なんてすごい曲なんだ! まだまだ粗削り、素人に毛が生えた程度、いやいや、それだけじゃない! 確かに荒い、だがそれをもっと磨き上げよう!)

ミア「もう少し巻き戻して。この曲、もしかして和太鼓を入れてるのかい?」

あなた「うん、今のところそのサンプリング使ってる」

ミア「サンプリングなら和太鼓よりバスドラムの方がいい。本物を録音した方が和太鼓は素晴らしい」

ミア「少しの不協和が人にずれを感じさせるからね。奇をてらうも大事だけど、楽曲はひとつのブリゲードである、突出するより団体としてまとまりをだね…」

ミア「リズム隊のドラム陣も少し弱い。もう少し数を揃えてみようか。ちょっと入れてくれるかな」

ミア「…どう?」

あなた「…くはぁっ! いいっ…いいよっ…! 今のほぼイキかけた!」

ミア「ね、ねぇ。まだ曲にはなってないんだけど、思い浮かんだメロディがあるんだ。そ、それに合わせてどんな風なアレンジをするかな? 聞いてくれない?」


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