キョン「よう」長門有希「……やっほー」
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2021/02/08(月) 23:14:52.32 ID:QpWAPgXRO
涼宮ハルヒが物憂げな表情を浮かべている時は大抵何かしらの面倒ごとを引き起こすと相場は決まっているものだが、ならば反対にやたらと上機嫌な場合はより一層の危機感を抱かざるを得なくなるなんてことは、今更忠告するまでもないことだろう。

とはいえ、そうした経験則に基づいてこちらが身構えられるという点においては、わかりやすいことはそう悪いことではないのかも知れない。

前置きが長くなってしまったが今から俺が語る話題に涼宮ハルヒは一切登場せず、まるで話のダシに使ってしまったようで僅かながらも申し訳なさを覚えるが、ダシとしてこれ以上ないくらい良い働きをしてくれた団長様に感謝しつつ、我がSOS団の無口キャラについて語らせて貰おうと思う。

それが誰か、などと今更説明は要るまい。

静かなる元文芸部員、長門有希の秘話だ。

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2:名無しNIPPER[sage saga]
2021/02/08(月) 23:18:33.38 ID:QpWAPgXRO
「長門さんが最近おかしい?」

その日、SOS団の不毛且つ非生産的な活動を終えた俺は、前方に女性団員3人組を視界に収めつつ古泉にとある相談を持ちかけていた。

「具体的にはどうおかしいのですか?」
以下略 AAS



3:名無しNIPPER[sage saga]
2021/02/08(月) 23:20:45.88 ID:QpWAPgXRO
数日前のことだ。
いつものように放課後SOS団の部室を訪れると、そこに元文芸部員が鎮座していた。
まるで数千年前からそこに居たように、居ることが当たり前のように、長門が居た。

そんな長門に対して俺はいつものように、よう、だとか、おう、だとか声をかけた。
以下略 AAS



4:名無しNIPPER[sage saga]
2021/02/08(月) 23:23:49.89 ID:QpWAPgXRO
「なるほど。あなたが遅刻したあの日、そんな超常現象が部室で起こっていたとは……」
「やっぱり変だろ?」
「変というひとことで済ますのは無理がある程に、狂気的な何かを感じますね」

それはいくらなんでも大袈裟だとは思うが、正直あの日俺は青天の霹靂というか、天地が逆さまになったかのような衝撃を受けたのは事実だった。
以下略 AAS



5:名無しNIPPER[saae saga]
2021/02/08(月) 23:27:23.34 ID:QpWAPgXRO
「古泉」
「はい、例の案件ですね」

翌日、部活中に古泉を呼んで廊下に出た。
流石と言うべきか古泉は半信半疑ながらも昨日話したことについて調査してくれたらしく、懐からメモ帳を取り出して報告する。
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[sage saga]
2021/02/08(月) 23:29:24.35 ID:QpWAPgXRO
「よう」

待ちに待った昼休み。待ちかねたぜ。
元文芸部室の扉を開くと、長門は居た。
片手をあげて挨拶をする。すると、長門は。
以下略 AAS



7:名無しNIPPER[sage saga]
2021/02/08(月) 23:31:26.20 ID:QpWAPgXRO
「ま、まあ、待てよ」

とりあえず、落ち着こう。
震える膝を誤魔化すことを諦めて、俺は部内に置かれたパイプ椅子に座った。深呼吸。

以下略 AAS



8:名無しNIPPER[sage saga]
2021/02/08(月) 23:33:46.96 ID:QpWAPgXRO
「私がふざけるとそんなに嬉しい?」

ああ、嬉しかった。思わず記録したい程に。

「記録して、古泉一樹と鑑賞して、私のことを笑い物にして、それで満足?」
以下略 AAS



9:名無しNIPPER[sage saga]
2021/02/08(月) 23:35:30.58 ID:QpWAPgXRO
「変なのは、あなた」

ゆっくりと諭すように長門は俺を洗脳した。

「あなたは異常。おかしい。とても奇妙」
以下略 AAS



10:名無しNIPPER[sage saga]
2021/02/08(月) 23:36:41.80 ID:QpWAPgXRO
「なあ、長門」
「なに?」
「ハルヒには黙っておいてくれるか?」

ダメ元で頼んでみる。すると不意に長門が微笑んだ、ような気がした。耳元で囁かれる。
以下略 AAS



11:名無しNIPPER[sage]
2021/02/09(火) 12:10:47.63 ID:y5nxj5MqO
だよね


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