狐娘「妾は老いることも死ぬこともないケモノじゃ」
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31: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2021/05/15(土) 03:28:19.35 ID:mXZF2/3A0
狐娘「そうなると尚の事不思議じゃの」
狐娘「のう主よ、どうやってここを見つけた?」
男「それは、ここを通って帰ろうとしたら迷って、あとは一昨日の通りで」
狐娘「妙じゃな」
狐娘「ここら一帯にはの、お主のようなうつけ者が近付いてしまわぬよう"人除け"の呪(まじな)いを巡らせてあるんじゃ」
狐娘「呪いに綻びは見つからなかったが…」
狐娘「主、本当にただの人間か?」
男「? 何かした覚えなんて全く……普通の人間ですよ」
狐娘「……」ジー
男「…だと、思います…」
狐娘「まぁよい」
男「人除け…ってことは、もしかしてずっとここで誰にも会わずに暮らしてたんですか?いや、同じ仲間の人たちが居たり…?」
狐娘「同類なぞおらん。人の世と関わると何かと面倒が多いでな、静かに余生を送りたかったんじゃが」
男「…あなたを困らせるようなことはしません、絶対」
狐娘「なら金輪際来んどくれ?」
男「ぅ」
狐娘「ククッ、冗談じゃ。勝手にしろと言った手前、最早止めはせぬ。しかしもしお主が妾のことを口外するようなことがあれば…」
狐娘「今度こそ五体満足ではいられぬと思え」
男「言いませんよ。約束します」
狐娘「…そうかえ」
狐娘「して、他に何を知りたい。主のわがままを聞いてあげとるんじゃ、つまらん質問は許さぬからの」
男「!…?」
男(つまらなくない質問って逆に何だろう)
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