タツマキ「この私こそが、正義よね」サイタマ「はは。完全にヤベー奴だな」
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2021/11/24(水) 23:14:40.05 ID:85wXS3rNO
「ふんっ」
「いや、ふんじゃなくて……」

なんとなく夜寝付けなくて、散歩に出かけようとしたら雨が降っていて、超能力で雨雲を払い除けるとまん丸のお月様がそこに居た。

「お前な、勝手に雨止ませるのはやめとけ」
「なんでよ。雨なんて鬱陶しいだけなんだからいつ止ませようが私の勝手でしょ」
「お前はそれでいいかも知れないけど、雨が好きな奴だって居るかも知れないだろうが」
「うぐっ」

たまたまその現場に居合わせたお月様みたいな頭をしたサイタマの説教に反論するも、正論を返されて、悔し紛れに私は尋ね返した。

「なによ、アンタ雨が好きなわけ?」
「いや、別に。むしろ嫌いだな 」
「じゃあ黙ってなさいよ!?」

つい今しがた納得しかけた自分が許せない。

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2:名無しNIPPER[sage saga]
2021/11/24(水) 23:17:03.15 ID:85wXS3rNO
「今夜は満月だったんだな」
「そんなの見ればわかるでしょ」

こんな奴と並んで月を眺めるなんて不愉快で時間の無駄な筈なのに、私はどうしてか飛び去る気になれない。何故だろう。不可解だ。

以下略 AAS



3:名無しNIPPER[sage saga]
2021/11/24(水) 23:19:46.00 ID:85wXS3rNO
「帰らないのか?」
「うっさいわね……アンタこそ帰れば?」

しばらく2人でぼけっと月を眺めていたら帰るタイミングを失ってしまった。このまま帰らなければ彼はどうするだろう。家にあげてくれるだろうか。別に、期待してないケド。

以下略 AAS



4:名無しNIPPER[sage saga]
2021/11/24(水) 23:23:12.37 ID:85wXS3rNO
「なんなのよ、アイツ……」

彼は今、月に居る。そこで怪人と戦っている。1匹や2匹ではないのだろう。数万、数十万の群れに1人で挑み、蹴散らしているのだ。

「どっちが怪人よ……」
以下略 AAS



5:名無しNIPPER[sage saga]
2021/11/24(水) 23:25:06.48 ID:85wXS3rNO
「教えてよ……サイタマ」
「ん? 呼んだか?」
「ふあっ!?」

ズドンッと地鳴りを響かせ、彼は帰還した。
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[sage]
2021/11/24(水) 23:25:40.55 ID:gtZ6Scj60
タイトル見てお前だろうと思ったが文体でお前だなと理解した


7:名無しNIPPER[sage saga]
2021/11/24(水) 23:26:45.71 ID:85wXS3rNO
「アンタは何のために戦うの……?」
「理由なんて考えたことねーな」

漂白された月をまた眺めながら彼はふと思いついたようにこちらに顔を向けて、訊ねた。

以下略 AAS



8:名無しNIPPER[sage saga]
2021/11/24(水) 23:28:54.19 ID:85wXS3rNO
「そうよね……私ったらバカみたい」

力に溺れて驕っていたのだろう。改めよう。

「この私こそが、正義よね」
以下略 AAS



9:名無しNIPPER[sage saga]
2021/11/24(水) 23:36:09.16 ID:85wXS3rNO
>>6
毎度お付き合い頂きありがとうございます
ギリギリ限界まで我慢していたのですが、悠木碧さんの声がタツマキにとてもよくお似合いで、どうしても鍛えた技を注ぎ込んで書きたい衝動を堪え切れませんでした
ふんっとか、ぷんっとか、ほんと最高です

以下略 AAS



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