【コンマ】ウマ娘とトレーナーがラーメンを食べに行くだけのスレ
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名無しNIPPER
[saga]
2021/12/23(木) 22:01:11.75 ID:5sgTx3NQO
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「お待たせしました!!」
いつものデニムの上に薄手のコートを羽織い、バクシンオーが小走りに駆けてきた。年の瀬で夜はかなり冷えるのだが、それでも短パンは崩さないのが彼女らしい。
「うむ。では行くか……!?」
学園を出ようとすると、門の前に女性2人がいるのが見えた。
1人は身長165cmほどで、困惑した表情を浮かべている。そして、あの小柄なウマ娘は……しかも、しくしくと泣いている。……これはどうしたことか。
「ごめんなさい……!!ライスのせいで、折角のお祝いが……」
「いや、ライスのせいじゃないわよ。今日は運が悪かっ」
「違うの!ライスが、またお姉さまに不幸を……」
あれはライスシャワーと、担当トレーナーの三田村嬢か。少し話を聞k
「どうしたのですか!?ライスさん!」
私が話しかけようとする前に、バクシンオーがいつもの調子で彼女たちに訊いた。相変わらず、判断が速い。
「あ……バクシンオーさん……」
「困ったことがあったらなんでも言ってください!学級委員長ですからっ!!」
しょぼんとうつむくライスに代わり、三田村嬢が答える。
「あ……今日は私の誕生日だったの。それで、ライスと2人でちょっと贅沢しようと思ってたのだけど……予約してたお店が、急にお休みになっちゃって……」
「ライスがお店を選んだからこうなっちゃったんだ……本当に、ごめんなさい……!」
「はわわ、これは困りましたね!あ、トレーナーさんっ!」
私が近付くと、ライスシャワーが「ひゃいっ!?」と後退りしてしまった。どうにもこの身長190cmの図体は、威圧感を与えていけない。
三田村嬢が、私を見上げる。
「天王寺トレーナー!?」
「失敬。少しお話は聞かせていただきました。ディナーが中止になってしまった、ということですか」
「え、ええ。今日はしょうがないので、日を改めようかと」
「いやいや、それはいけない。折角の記念日だ。ちょうど我々も食事に出ようかと思ってましてな。よろしかったら、ご一緒にどうですか?」
「……え、いいんですか?」
私は白い歯を見せる。
「無論。今日はチートデイの日でしてな。記念日に相応しい店にご案内しましょう」
「ち、ちーとでい?」
説明しようとした私に、バクシンオーが割り込んできた。
「はいっ!美味しいものを、幾らでも食べていい日だそうです!!今日はラーメンを食べに行きます!!」
「ら、ラーメン……?」
三田村嬢とライスシャワーが、困惑気味の表情になる。これはガッカリさせてしまったか。
だが、この天王寺定光が、チートデイにただのラーメン屋に行こうはずもない。
「心配無用ですよ。行き先は銀座。ミシュラン一ツ星、紛うことなき日本のラーメンの極みです」
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