【コンマ】ウマ娘とトレーナーがラーメンを食べに行くだけのスレ
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27:名無しNIPPER[saga]
2021/12/23(木) 22:01:11.75 ID:5sgTx3NQO
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「お待たせしました!!」


いつものデニムの上に薄手のコートを羽織い、バクシンオーが小走りに駆けてきた。年の瀬で夜はかなり冷えるのだが、それでも短パンは崩さないのが彼女らしい。

「うむ。では行くか……!?」

学園を出ようとすると、門の前に女性2人がいるのが見えた。
1人は身長165cmほどで、困惑した表情を浮かべている。そして、あの小柄なウマ娘は……しかも、しくしくと泣いている。……これはどうしたことか。

「ごめんなさい……!!ライスのせいで、折角のお祝いが……」

「いや、ライスのせいじゃないわよ。今日は運が悪かっ」

「違うの!ライスが、またお姉さまに不幸を……」

あれはライスシャワーと、担当トレーナーの三田村嬢か。少し話を聞k

「どうしたのですか!?ライスさん!」

私が話しかけようとする前に、バクシンオーがいつもの調子で彼女たちに訊いた。相変わらず、判断が速い。

「あ……バクシンオーさん……」

「困ったことがあったらなんでも言ってください!学級委員長ですからっ!!」

しょぼんとうつむくライスに代わり、三田村嬢が答える。

「あ……今日は私の誕生日だったの。それで、ライスと2人でちょっと贅沢しようと思ってたのだけど……予約してたお店が、急にお休みになっちゃって……」

「ライスがお店を選んだからこうなっちゃったんだ……本当に、ごめんなさい……!」

「はわわ、これは困りましたね!あ、トレーナーさんっ!」

私が近付くと、ライスシャワーが「ひゃいっ!?」と後退りしてしまった。どうにもこの身長190cmの図体は、威圧感を与えていけない。
三田村嬢が、私を見上げる。

「天王寺トレーナー!?」

「失敬。少しお話は聞かせていただきました。ディナーが中止になってしまった、ということですか」

「え、ええ。今日はしょうがないので、日を改めようかと」

「いやいや、それはいけない。折角の記念日だ。ちょうど我々も食事に出ようかと思ってましてな。よろしかったら、ご一緒にどうですか?」

「……え、いいんですか?」

私は白い歯を見せる。

「無論。今日はチートデイの日でしてな。記念日に相応しい店にご案内しましょう」

「ち、ちーとでい?」

説明しようとした私に、バクシンオーが割り込んできた。

「はいっ!美味しいものを、幾らでも食べていい日だそうです!!今日はラーメンを食べに行きます!!」

「ら、ラーメン……?」

三田村嬢とライスシャワーが、困惑気味の表情になる。これはガッカリさせてしまったか。


だが、この天王寺定光が、チートデイにただのラーメン屋に行こうはずもない。


「心配無用ですよ。行き先は銀座。ミシュラン一ツ星、紛うことなき日本のラーメンの極みです」




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