過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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2010/03/20(土) 16:27:22.33 ID:2Z2/dwEo
「どうするか・・・っても、届けてやるべきだろうなこれは」
気がついた以上、それをそのまま放っておくのは性にあわなかったし、何より上条家の経済破綻をギリギリで回避していられるのは、小萌の食事会によるところが大きい。
以下略
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2010/03/20(土) 16:28:21.50 ID:2Z2/dwEo
○
「いてててて」
湿布を貼って包帯でぐるぐる巻きにした右手で後頭部に保冷剤(上条家冷凍庫に入っている唯一のもの)を押し当ててながら、上条は鞄の前に腰を下ろした。
以下略
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2010/03/20(土) 16:28:48.86 ID:2Z2/dwEo
「えーと、留め金留め金っと・・・」
などと言いながら、無事な左手で取っ手の脇にある留め金に指をかける。
以下略
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2010/03/20(土) 16:30:01.00 ID:2Z2/dwEo
驚きと、人形の持つ息を呑むほどの美しさに、数呼吸。
「な、なんだこれ。こんなの、先生んちに持って行くつもりだったのか?」
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26
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2010/03/20(土) 16:30:34.91 ID:2Z2/dwEo
『記憶のあった上条』の私物という線もあったが、それはとりあえず否定することにした。
いやその趣味そのものをどうこう言うつもりはないし、偏見もない。
以下略
27
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2010/03/20(土) 16:31:25.34 ID:2Z2/dwEo
「あ、そういや大丈夫かな」
覗き込むようにして人形を見ていた彼の顔に、若干の緊張が浮かぶ。
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2010/03/20(土) 16:31:55.63 ID:2Z2/dwEo
「ちょ、ちょっとだけ確認を」
頬に汗でも伝っているような感覚で、上条は人形に手を伸ばした。
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2010/03/20(土) 16:33:22.72 ID:2Z2/dwEo
「・・・・・・」
じっと包帯の巻かれた右手を見る。
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30
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2010/03/20(土) 16:34:03.75 ID:2Z2/dwEo
「なんか色々な柔らかくて上条さんは大変ですよまったく」
指は、意外な柔らかさを上条に伝えてきていた。
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31
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2010/03/20(土) 16:35:40.06 ID:2Z2/dwEo
「・・・・・・」
視線を落とせば、自分にもたれかからせるようにして、膝の上で抱えた人形の、その背中が見えた。
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[sage]
2010/03/20(土) 16:36:06.81 ID:2Z2/dwEo
その瞬間だった。
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