過去ログ - 美琴「私が一万人以上殺した、殺人者でも?」
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13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/26(土) 14:43:59.83 ID:X5AOPpqso

 一瞬遠のきかけた意識を取り戻すと、向かいの建物や僅かに道行く通行人が辺りを見回して音の源を探しているのが目に入り、上条は慌てて目の前の少女をむんずと左手で引っつかむと全速力で部屋の中へと引っ込み窓を閉め……ようとしたらさっき取り落とした布団が引っ掛かって閉まらない。仕方が無いのでカーテンを閉める事で誤魔化した。

「はぁっ、はぁっ、あ、あぶねー。もう少しで俺が傷だらけの少女をベランダに天日干しにする変態嗜好の最低クズ野郎認定される所だったぜ……」

「そういう今のアンタはその傷だらけの少女を脇に抱えたまま荒い息を吐くアブないお兄さんにしか見えないけどね」

「うわああっ、わ、悪いっ!」

「って、きゃあっ!? い、いきなり放り出すんじゃないわよ、ってて……」

「あ、すまん。ってお前がいきなり人を動揺させるような事言うからだろうが! 第一人様の部屋のベランダで大声で叫ぶとか止めろよな心臓に悪過ぎる!」

「しょうがないでしょ! アンタが幾ら話しかけてもブツブツとわけのわからない事呟いて人の事無視するからっ!」

「そりゃ朝起きていきなりベランダにボロボロの女の子が引っ掛かってたら誰だって現実逃避したくもなるわっ! そもそもなんでお前はあんな所にあんな体勢で引っ掛かってたんだよ!?」

「そ、それは……その」

「な、なんだよ……」

 売り言葉に買い言葉とばかりに怒鳴りあってた上条も、いきなりしおらしくなった少女の様子に戸惑う。
 きゅっ、と両の拳を強く握り締め、少女は躊躇うように、しかしはっきりと呟いた。

「追われているのよ……」




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