382:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/26(日) 22:30:29.29 ID:GFjxftzi0
その後の式次第はうってかわって極めてスムーズに、遺漏なく進んだ。
プロの楽団の演奏に合わせて賛美歌が響く。
形式通りのお堅い誓いの言葉が交わされる。
ベストマンとメイドオブオナーの助けを得て、指輪を互いの指にはめる。
383:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/26(日) 22:32:27.05 ID:GFjxftzi0
「でもあの日、七月二十八日。あなたが、別の勇気を教えてくれたから。言葉で、力で、体で。たくさんのことを教えてくれたから」
すべてを見透かされていると知って、ステイルは苦笑した。
384:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/26(日) 22:34:14.21 ID:GFjxftzi0
「終わらせることが勇気なんだと思ってた」
「とうまのことも、自分のことも。この先の人生には、辛いことしかないんだろうな、って思ってた」
385:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/26(日) 22:34:52.13 ID:GFjxftzi0
「愛してます、あなた」
386:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/26(日) 22:40:23.26 ID:GFjxftzi0
387:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/26(日) 22:41:09.29 ID:GFjxftzi0
何者かの掌が、無粋極まりないタイミングで男女の面の間に差し挟まれたのである。
いや、何物かなどとお茶を濁す必要もない。
下手人の正体は誰が見ても一目瞭然だった。
388:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/26(日) 22:44:20.20 ID:GFjxftzi0
「……………………僕は」
百万年ほどフライングした氷河期早期到来か、と満員の参列者の誰もがそう錯誤した。
389:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/26(日) 22:45:31.35 ID:GFjxftzi0
390:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/26(日) 22:51:02.77 ID:GFjxftzi0
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「新郎がご乱心だぞー!」
391:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/02/26(日) 22:53:26.29 ID:GFjxftzi0
夢見るように虚ろな声で、ローラは忌まわしきその名を呼ぶ。
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