過去ログ - 勇者「独立国家『勇者』」
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5: ◆hUGk92Nj.I[sage]
2012/03/14(水) 04:30:12.36 ID:qcVqyDJAO
ミチ「生け贄ですか」

数十分、ようやく口を割ったチョウチョーさんが話したのは、少々ひどいがよくある話だった。

三年前から魔物が居座り、毎月若い女を生け贄にしろと脅す。

従わなければ、それはより大きな犠牲となって町に現れ。

従えば、深い悲しみとなって町に潜む

そして我慢の限界がきたチョウチョーさんはマゴムスメさんと共に、遠路はるばる我等が勇者の国に来たというわけだ。

老人「どうか、どうか我々を助けてくださいませぬか」

深々と頭を下げる老人の姿は非常に小さい、まるでゴブリンのようだ。

ミチ「頭を上げてくださいチョウチョーさん」

老人「そ、それでは」

ミチ「いいえ、違います。私はあなたがたを導くだけです」

少女「あの、失礼ですが仰っている意味が、よくわからないのですが」

ミチ「言ったでしょう?私は勇者ですけど、導く勇者」

ミチ「今の話から判断して適切な勇者のところへ、今から私がご案内します」

ミチ「そこで改めて、勇者にご相談してください」

ミチ「決めるも、決めないもすべては」

その勇者の――自由です。

私が喋り終えると、二人はわかったと言って頷いた。

そう、これがこの国のルール。

いや、勇者のルール。

人を助けるか、助けないかは

自由だ。


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