10: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2012/05/04(金) 23:39:08.88 ID:VOY4ySMs0
刻命「んしょっと……」
床の上に倒れた戸棚。
それに両手を掛け、力のままに持ち上げる。
重量はかなりあるように思えたが、それを難なく持ち上げて立て直した。
その時――棚の中から、何かが零れ落ちた。
虫の死骸だった。
初春「ひっ……!!」
後ろからその光景を不安げに見詰めていたが、それらを目にした途端に声をあげてしまう。
怯えの表情をはっきりと出して。
刻命「やれやれ、中にはこんなものが……悪趣味もいいところだな」
本人は何のことはないといった様子で、額に浮かんだ汗を袖で拭い取る。
そして、床に散らばった虫の死骸を足で払いのけていた。
さらには、頭に降りかかったそれらも、手で振り払う。
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