過去ログ - 垣根「そんな垣根は飛び越えてやる」
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6: ◆VciN2PRcsw[saga]
2012/06/13(水) 01:13:03.49 ID:y6UXbsMw0






「……一か月前から予約を入れてた、旨いが滅茶苦茶人気のあるイタリア料理の店に行く予定だったんだよ。なのにテメェの呼び出しで台無しだ、どうしてくれんだ」





「……まさかそんな理由とは私も思っていませんでした」


 たったそれだけで彼は迫力だけで人が殺せそうなほどに苛立っていたのか。
 が、普段ドロドロとした闇の中で生きている垣根にとって、表の世界で楽しみにできる事、と言うのはとても貴重なものだ。
 もしかしたら、表情や言動には出していなかったかも知れないが、垣根はその店を訪れる事をとても楽しみにしていたのかもしれない。


「第二位のコネクションや権利を使えば、予約なんて必要なさそうですけど」

「馬鹿、メシ食いに行くのにわざわざ特権振りかざすのなんざダサすぎるだろ。そういうのは雰囲気重視なんだよ。パズルをコンピュータで解いても何も面白くねぇのと同じだ」


 単純にその店の料理が食べたいのではなく、ある程度我慢と苦労をして、その上で人気の料理を味わいたい、というのが垣根の不満の理由だった。
 声の主は半分呆れ、半分垣根の意外な子供っぽさにやや和まされながら、紅茶で唇を湿らせてから口を開く。



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