14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[saga sage]
2012/07/29(日) 22:32:57.56 ID:N4eJhi1r0
時刻は昼前であった。
ソファーに寝転びながらぼんやりと事務所の中に揺らめく陽炎を見ていたネロは、いきなり鳴り出した黒電話に、慌てて身を起こした。
初「Devil May Cry?」
ネロが出るより先に受話器を取った初代が、余程相手の依頼が珍妙だったのかあからさまに顔をしかめる。
初「...細菌テロ?」
ネ「は?」
聞こえる筈もないのに息を殺して聞き耳を立てていたネロは、初代の言葉に思わず声を出してしまう。
初代はそんなことは気にせず、一通り相手の話を聞いてから「ま、考えてみる」と言うと、相手の電話番号を聞いて電話を切った。
ネ「悪魔絡みの依頼じゃないのか?」
初「...合言葉はあった。でも、相手の言う条件と依頼内容が少し可笑しかった」
ネ「条件?」
初「六人揃って来いってさ」
ネロは少し首を傾げて、怪訝そうにする。
今までも何度かあった事だ。
ネ「それの何処がおかしいんだよ」
初「特に隠してる訳でもないが、俺達が六人で暮らしてるなんて大抵誰も知らないことだぜ?」
ネ「...あ」
確かに今まで言われてきた『揃って来い』は、六人だとは言っていなかったし、現に六人揃って言ったら依頼人に驚かれた事も何回もある。
依頼人自身、『揃って来い』というのは、「誰かとコンビでも組んでいるのなら、そいつも連れてこい」という意味らしく、まさかダンテが揃いも揃って来るとは思っていなかったにちがいない。
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