1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/15(金) 16:53:11.38 ID:6WP+ghFc0
「な、な、な、何じゃ、これはああああああああああ!!!!」
「こら巴、やかましい! もうちいと静かにせえや!!」
小学校の卒業を間近に控えたその日、うちの机には「シンデレラガールズプロダクション」と書いてある封筒が置いてあって。
またぞろ何かの勧誘かの、と思いながら開いた一枚目の紙には「書類選考通過のお知らせ」と書いてあって。
それから、うちの人生は変わってしまったんじゃと、思う。
村上巴(13)Pa
出身:広島 趣味:将棋、演歌
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2013/03/15(金) 16:54:07.33 ID:6WP+ghFc0
巴「親父! これはいったい、どういうことなん!?」
巴父「んー? おお。一次選考通ったんか。これで一安心じゃ。来月頭には面接があるらしいけえの」
巴「一安心じゃ、って何なんよ! 何を勝手にこんなん申しこんどるん!?」
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2013/03/15(金) 16:55:06.38 ID:6WP+ghFc0
〜・〜
友人「それで、大喧嘩しちゃったんだ」
巴「そりゃあそうよ! 何でもかんでもうちに黙って勝手に決めよってから、もうしばらく口も聞きたあないわ」
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2013/03/15(金) 16:55:44.13 ID:6WP+ghFc0
友人「ふふ、でも大丈夫だよ」
巴「何が大丈夫なんじゃ! ……あんたまさか、本当はうちのことが嫌い言うんじゃ」
友人「違う違う! そうじゃのうて」
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2013/03/15(金) 16:56:35.53 ID:6WP+ghFc0
友人「それにしても、何で引越しをせにゃいけんの? やっぱりお父さんの都合?」
巴「それが、全然教えてくれんのじゃ。親父はお前のためじゃとかお前の安全がどーの、とか言うとったけど肝心なところはよう分からん」
巴「……ただ、向こうでは寮生活になるらしいけえ、親父の仕事の都合とかではないみたいじゃの」
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2013/03/15(金) 16:59:30.72 ID:6WP+ghFc0
〜事務所前〜
巴「ほんまに、来てしもうた……」
巴(一ヶ月も経つと、流石に冷静にもなる)
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2013/03/15(金) 17:00:04.98 ID:6WP+ghFc0
巴「! 何でうちの名前。もしかして、どっかの回しもんか?」
P「あはは、回し者、って……。書類選考受けてた村上さんですよね。俺はそこのCGプロダクションのプロデューサーです」
巴「プロデュー、サー?」
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2013/03/15(金) 17:12:59.49 ID:6WP+ghFc0
〜事務所内〜
ガチャ
P「ただいま戻りました」
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2013/03/15(金) 17:14:01.35 ID:6WP+ghFc0
〜面接室〜
P「座って楽にしてていいですよー」ポス
巴「……」ポス
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/15(金) 17:15:34.45 ID:6WP+ghFc0
コンコン、ガチャ
ちひろ「お茶とお菓子をお持ちしましたよー」
巴「い、今何て言ったん?」
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/15(金) 17:17:27.22 ID:6WP+ghFc0
このとき、確かにうちの前には選択肢があった。
流石の親父でも、面接に落ちた言うたらアイドルは諦めてくれるかもしれん。
受からにゃいけんと思うとったけど、万に一つでも、広島に帰ることができるかもしれん。
そんなことを考えんかったわけじゃないんじゃけど。
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/15(金) 17:18:26.05 ID:6WP+ghFc0
ちひろ「それじゃあ、改めて自己紹介でもしましょうか。私は事務員の千川ちひろと言います。分からないことがあったら、なんでも聞いてくださいね♪」
P「後でお金請求されるから気をつけてくださいね。東京っていうのはそういうところですから」
巴「!? ……分かりました」
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/15(金) 17:21:32.47 ID:6WP+ghFc0
巴「それ」
P「え?」
巴「できればその村上さん、いうのやめてくれんかな。……あんま、苗字は好きじゃないんよ」
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/15(金) 17:25:02.11 ID:6WP+ghFc0
巴「ところでアイドルいうても、うちは何したらええんか全然分からんのんじゃけど……」
P「大丈夫、みんな最初はそんなもんだよ。今日、まだ時間ある?」
巴「え? ……あんまり遅うならんかったら大丈夫じゃけど」
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/15(金) 17:26:47.17 ID:6WP+ghFc0
〜カフェテラス〜
巴「か、カフェテラスがあるんか」
P「そうなんだよ。エステルームやサウナルームもあるんだよ、変わってるよな」
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/15(金) 17:27:42.39 ID:6WP+ghFc0
巴「おお、分かった。ほいじゃあ、いろいろ迷惑をかけるかもしれんけど……。これからよろしくお願いします」
夕美「わ、広島弁だっ。何でも頼ってくれて大丈夫だよー」
藍子「うん。困ったことがあったら何でも言ってね」
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/15(金) 17:30:12.02 ID:6WP+ghFc0
友紀「うーん、勿体無いなあ。ナマーズにもいい選手は一杯いるのに。来年辺りはいいところまで来ると思うんだけどなー」
巴「……!?」
友紀「ほらほら、『サムライ』後田とか有名だよ、知らない?」
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/15(金) 17:32:03.36 ID:6WP+ghFc0
友紀「おーーー!! やっぱ知ってるんじゃん!! 巴ちゃん、ナマーズファンなの!?」
巴「ほらあ、うちは広島じゃけえ……。そういう友紀さんはキャッツファンじゃないん? こんな細かい話まで」
友紀「んー? いやいや、私はキャッツ一筋だよ」
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/15(金) 17:32:56.41 ID:6WP+ghFc0
友紀「よーし、じゃあ今度あたしと一緒に、野球見に行こう! ナマーズの応援も楽しそうだなって、ちょっと気になってたんだ!」
巴「え、ええんか? 実はうちも、あのドームはいっぺん行ってみたかったんじゃ」
友紀「お、話が分かるねえ! おねーさんが案内してあげるから、任しときなさい!」
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/15(金) 17:33:48.86 ID:6WP+ghFc0
P「おーい、戻ってこーい……」
藍子「くす、もう完全に2人の世界ですね」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/15(金) 17:34:35.88 ID:6WP+ghFc0
巴(こんな感じでひとしきり喋った後、レッスンを見学させてもらって事務所での初日は終わった)
巴(プロデューサーもちひろさんも、友紀さんも夕美さんも藍子さんも。みんながうちを暖かく迎えてくれたこと)
巴(それでもレッスンは、思っていたよりハードであったこと)
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