10:今日は以上[saga]
2013/03/27(水) 21:26:58.40 ID:6exIizRr0
今日は一体、いつ帰るのだろうか、あの男は。
私は制服のままベッドに横たわって、思う。
突然現れて、この家に当然のように馴染んでいる男。私は彼が気に食わなかった。
普段は夕飯を食べる頃にはいなくなる。
けれど今日は、その頃になっても帰る気配はなかった。
その代わりに、部屋の扉がノックされる。
姉「ごはんだよ、一緒に食べよう?」
姉の、声がする。
「一緒に」?
私はそっと寝返りをうって、「いらない」と返した。それしか、答えようがなかった。
姉「……いらない、って」
妹「いらないから」
姉「でも」
妹「ほっといてよ」
今にも泣きそうな、姉の顔が容易に想像できた。
姉は、「――ラップしておいとくね」
それでも気にしてないというような声で。ぱたぱたとリビングに戻っていく音がして、私はもう一度、くしゃくしゃになった布団の布を抱いて寝返りをうった。
11Res/8.72 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。