過去ログ - やはり俺はどの学校でもぼっちである。
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◆5m18GD4M5g
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2013/05/04(土) 17:11:55.58 ID:v7d/Z+OJ0
体育館裏は周辺が木々で囲まれており、陽の当たらないじめっとした空間が広がっていた。
そして陽が当たらないせいか、さっきまでいた場所よりも気温が低くやや肌寒く感じる。
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◆5m18GD4M5g
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2013/05/04(土) 17:14:07.82 ID:v7d/Z+OJ0
「さてと、そんでこいつは一体誰の靴なんだ?」
俺は足の甲が当たる部分の靴の内側を覗きこんだ。
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◆5m18GD4M5g
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2013/05/04(土) 17:16:03.58 ID:v7d/Z+OJ0
昇降口へ戻ると、俺はそこで「大名行列かよ」とでも言いたくなるような大量の人の群れを発見した。
わらわらぞろぞろ邪魔くせぇ……。
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◆5m18GD4M5g
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2013/05/04(土) 17:17:23.73 ID:v7d/Z+OJ0
「隼人くん隼人くん、このあとフットベースやんね?」
「いやー、すまん。今日は塾があるから無理なんだ」
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◆5m18GD4M5g
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2013/05/04(土) 17:19:05.97 ID:v7d/Z+OJ0
さっきの群れの中で一際異彩を放つ男子を、俺はすれ違いざまに横目で見ていた。
あの男子の名前は葉山隼人、俺の隣のクラスに所属している校内の生徒職員誰もが知る超有名人だ。
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◆5m18GD4M5g
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2013/05/04(土) 17:20:29.19 ID:v7d/Z+OJ0
俺は昇降口に辿り着くと、この靴の持ち主である雪ノ下の姿を探した。
しかし雪ノ下の姿はここにはなく、遠くでさっきの集団の喧騒が聞こえてくるだけで辺りは静寂に包まれていた。
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◆5m18GD4M5g
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2013/05/04(土) 17:23:07.71 ID:v7d/Z+OJ0
そうあれこれと考えながら下駄箱の側面部分に背中を預けて待っていると、誰かが廊下を歩く音が耳に届いた。
音の鳴る方へ視線を向けると、そこにはやや俯きながら歩く雪ノ下の姿があった。
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◆5m18GD4M5g
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2013/05/04(土) 17:24:40.16 ID:v7d/Z+OJ0
過去の苦々しい思い出を掘り起こして精神に僅かなダメージを負いながら、俺は雪ノ下の背中に声を掛けることにした。
「……あー、ちょっといいか?」
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◆5m18GD4M5g
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2013/05/04(土) 17:26:13.98 ID:v7d/Z+OJ0
しかし、そんな彼女が俺に向ける双眸は仄暗く、触れたら凍傷になりそうなくらい冷たく感じた。
それは言外に、「私に話しかけるな」と拒絶しているようだった。
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◆5m18GD4M5g
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2013/05/04(土) 17:27:35.80 ID:v7d/Z+OJ0
ただ小学校では悪評(すべて誤解)が広まり過ぎて到底不可能なので中学校に期待。あー、早く卒業したい。
そしてこの間わずか2秒。ぼっちの思考スピードは常人のそれとは隔絶しているため、短時間で様々な情報を展開、統制、整理することに長けている。
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◆5m18GD4M5g
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2013/05/04(土) 17:29:11.76 ID:v7d/Z+OJ0
「この靴、お前のだろ? 体育館裏に落ちてたぞ」
「っ! ……、」
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