過去ログ - 神崎蘭子(24)「闇に飲まれよ!」
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17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/07(日) 21:09:10.31 ID:FhmYjF9Do

 彼女の姿を思い浮かべるといつも感じるのは、当人が思い切り楽しんでいることです。

 自分の楽しさを、観客に何倍にも増幅して伝えることが出来る。
 きっと蘭子さんはそういう人なのでしょう。

「変わることも変わらないこともある、か……」

 私の言葉を聞いて、じっと考え込んでいたプロデューサーさんはぽつりとそう言って、こちらを向きました。

「すまないな。妙な考えに凝り固まっていたのは俺のほうだったみたいだ」

 そう言って頭を下げるプロデューサーさんは、なんだか妙にさっぱりとした顔をしていました。

「……ま、そうは言っても」

 私は感謝の視線を向けられるのに照れながら、呟くように言います。

「近しい……それこそ、十年間一緒にやってきた私でも、プロデューサーさんがそんな風に悩んでいたことはわからなかったし」
「俺は幸子が自分の見せ方を考えた結果として、そんな風にしているとは思わなかった……か」


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