過去ログ - とあるミサカのアルバイト
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2: ◆ep89LxT8I.[sage]
2013/11/14(木) 16:47:08.97 ID:BdyMvonl0


―――――――西日が差し込める学園都市のとあるマンションのキッチン。
そこで元美人研究員と10歳くらいの少女が本日の夕飯のメニューについて議論していた。
「今日はお昼の焼きうどんに使った豚肉が残ってるし、カレーでいいかしら」
「むむ!カレーは炊飯器でも作れるし、せっかくヨシカワが当番の日なんだから炒め物や揚げ物が恋しいかもってミサカはミサカは譲れない主張をしてみたり!」

あれも炊飯器製だったのか、と二人から離れてソファーに寝ころんでいる一方通行は呆れたようにひとりごちる。
その姿から彼らの過去を推し量れる者などいないであろう。平穏そのものの光景だ。
やがて微笑ましい…彼にとってはややかしましい女性二人の議論が終わり、キッチンから良いにおいが垂れこめて、彼がうとうとと微睡みに身をまかせたとき…。
「あぁあああお腹すいた〜!ねぇ今すぐ食べれるものなんかある?」
外出用のコートを着込んだ番外個体が、彼のいるリビングに体中から騒音をたてて飛び込んできた。

「番外個体!今起きたの?ってミサカはミサカは呆れてみる」
「しょうがないじゃん。昨日は朝までバイトだったんだから」
「おそよう番外個体。あと10分くらいでご飯が炊けるわ」
「んー、あっミサカ急いでるしコレでいい」
そう言って番外個体は冷蔵庫から昼の残りの焼きうどんを取り出し、温めもしないまま食らいつく。
「せめて座って食べなさい。というかあなたバイトって一体何をしているの?」
吉川と打ち止めの方向にくるりと踊るように振り向く番外個体。
その表情には悪意のある笑み。
口がもちゃもちゃと咀嚼を続けているため若干間抜けだが。
「んふ、ひりたぁい?れも、第一位が居るから教えなーい☆」
それを聞いて、少年は白髪を揺らしながら気だるそうにソファーから身を起こす。
「…俺になンの関係があるってンだ」
「むぐっ、…ぎゃはっ、ただのあてつけ〜…ふーっゴチソウサマ。行ってきまーす」
番外個体は食器を流しに投げ込むと、慌ただしく真新しいブーツに脚を突っ込み玄関から飛び出していった。



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