過去ログ - モバP「例え見えなくても」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/12/11(水) 03:24:34.55 ID:J6YXLJuC0
SS速報では初スレ立てです
なにかローカルルールとかで間違いがありましたら教えてください

では投下します

SSWiki : ss.vip2ch.com



2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/12/11(水) 03:29:25.57 ID:J6YXLJuC0
あれは大学生活も終わりに差し掛かる4年の秋だった
周りが続々と就職を決めているなか、中々決められなかった俺は焦りと不安で頭がいっぱいだった
その時、道端で声をかけられた
「ティンときた!キミィ!アイドルのプロデューサーをやってみないかね?」
そんな感じで俺はアイドルのプロデューサーになった


3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/12/11(水) 03:35:08.14 ID:J6YXLJuC0
設立したての会社だったため右も左も分からなかったが社長と事務員のちひろさんと3人で頑張った
アイドルの勧誘から始まり、テレビ局へ売り込みに行ったり、レッスンでアイドルを育てたり・・・
忙しかったが俺には楽しくてたまらなかった



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/11(水) 03:36:23.60 ID:YFcYhF79o
ローカルルールという訳でも間違いという訳でもないんだけど
出来れば文と文の間に一行分改行してくれるとありがたい


5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/12/11(水) 03:39:48.71 ID:J6YXLJuC0
入社して4年がたった26歳のこと
いつものように仕事に追われていた
家に帰る日など月に1回程度、まともに6時間以上寝た日など思い出せないくらいであった
もちろんキツい毎日だったが心は充実していた
だが体がそれを許してくれなかった


6:>>4 ありがと。[saga]
2013/12/11(水) 03:43:38.77 ID:J6YXLJuC0
そしてそれは起こった

その日は確か拓海と一緒にテレビ局へグラビアの撮影に向かっていたと思う

突然頭が割れるような頭痛と眼球をえぐられるような痛み
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/12/11(水) 03:49:13.10 ID:J6YXLJuC0
医者の話によると仕事のし過ぎによるストレスと疲れが原因だった

このまま一生治らないかもとまで言われた

仕事に一生を捧げていた俺にとってそれは死を宣告されたようなものだった
以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/12/11(水) 03:52:23.96 ID:J6YXLJuC0
しかしアイドルたち全員から辞めないでくれと言われ

社長からも君に合う仕事を探すからと引き止められてしまった

嬉しかった反面、迷惑をかけてしまうと不安になったが黙っておくことにした
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/12/11(水) 03:57:23.32 ID:J6YXLJuC0
れから退院まで必死に点字を勉強した

暇を見つけては見舞いに来てくれるアイドルたちと一緒に覚えた

また退院してからすぐに社長が事務所のすぐ近くにバリアフリーの家を探してきてくれた
以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/11(水) 03:59:50.41 ID:J6YXLJuC0
家事から炊事から洗濯までほぼやってもらった

幸いアイドルには家事が得意なアイドルも多くまずい飯も食わなくて済んだ

一部のアイドルを除いてだが・・・


11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/12/11(水) 04:05:49.97 ID:J6YXLJuC0
朝7時に鳴る目覚まし。それを俺は手探りで探して止める

そして壁に手を添えてゆっくりと洗面台まで行き顔を洗い歯を磨く

それが終わると部屋でテレビをつけ耳を傾ける
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/12/11(水) 04:09:47.28 ID:J6YXLJuC0
そうこうしてる間に誰かが迎えに来る

それはちひろさんだったり、事務所に来るアイドルだったり・・・

今日は誰がくるのかな。そう考えるのが毎朝の楽しみであった


13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/12/11(水) 04:13:10.50 ID:J6YXLJuC0
チャイムが鳴り誰かがおはよ。プロデューサーと言いながら入ってくる

声を聞き誰かを当てる

今日は凛だった
以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/11(水) 04:18:16.28 ID:J6YXLJuC0
最初は凛だって恥ずかしがってか手を差し出してくれなかったが今ではちゃんと差し伸べてくれる

今でも顔が見えないので恥ずかしいのかどうかはわからないが

そうして杖をつき、凛と歩きながらゆっくりと事務所に向かう


15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/12/11(水) 04:20:44.80 ID:J6YXLJuC0
仕事はプロデューサーからアイドルの話を聞く相談役となった

ついでに肩書はプロデューサーからプロデューサー兼相談員となった

今まで忙しかった毎日とはうってかわってアイドルとお話するだけになってしまったがそれでもまぁ楽しかった
以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/11(水) 04:27:15.26 ID:J6YXLJuC0
仕事ばかりと言っていたが唯一の趣味があった

お酒である

この事務所のアイドル達にはお酒好きが何人かいてその人達と酒を飲みながら話すのが好きだった
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/12/11(水) 04:30:02.80 ID:J6YXLJuC0
体を壊してからは医者と相談し月に1回お酒は三杯タバコは3本までとなった

そう言うとみんな俺に付き合ってくれ3杯で後はジュースで乾杯となった

そして帰りはアイドルが家まで付き合ってくれる、周りから見たらなんとも望ましい状況となった


18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/11(水) 04:32:51.47 ID:J6YXLJuC0
倒れてから1年ほど立ち、視力も少しは戻っていった

と言っても物体の輪郭がぼんやりと見える程度である

色彩はバラバラ、物は5重にも6重にもみえ遠近の判別もつかなかった
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/11(水) 04:38:08.87 ID:J6YXLJuC0
俺が倒れて以降、新しいアイドルはあまりとらないようにしていた

そして今いるアイドルもどんどん仕事が増え忙しさが増している

俺はこの娘たちが自分から離れていくのがとても怖かった
以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/11(水) 04:44:24.88 ID:J6YXLJuC0
そして今現在

今も生活は変わっていない

俺の目は今後良くなるかもしれないし一生このままかもしれない
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/12/11(水) 04:46:48.76 ID:J6YXLJuC0
だらだらと散文的になってしまいました
Pの思いは昔自分がこうなったときに感じていたものです
周りが世話してくれてた時いつまでしてくれるのかなんて漠然とした不安があった時期などを文にしてみました
今はもう治りました。若干見えづらいですが・・・

以下略



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