過去ログ - 藤原肇「彼方へ」
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9:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/08(土) 14:40:09.85 ID:2XKtwCeO0


あなたが何か言いかけたとき時、軋んだ音を立てて事務所の入り口の扉が開きました。


「藍子か。お帰り。仕事はどうだった?」


藍子と呼ばれたその方は、私と同じくらいの年だと思われる女の子でした。

緩やかなウェーブのかかった髪がチャームポイントの、可愛らしい方です。

さきほどあなたが言っていた他のアイドルの子とは、きっとこの方のことだと思いました。


「仕事はいつも通りばっちりでした。…って、またこんなに散らかしてるじゃないですか」

「ああ、ごめんごめん。ちょっと忙しかったからな。片付けといてくれるか?」

「また私にやらせるんですから…」


とても気立てのいい方だと、あなたと少しだけ交わした会話の中でもわかりました。

それに、あなたととても仲がいい事も、です。

あなたと藍子と呼ばれた方の会話には、立場故の遠慮と言ったものは微塵も感じられませんでした。






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