過去ログ - 先輩「私、この部活大っ嫌いなんだ」
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10:>>8 それです[sage]
2014/03/22(土) 19:02:52.40 ID:Da0jT2RQo
十二月。

いよいよアンコン。

練習の成果を見せる時がきた。

指揮者は無しなので、自分たちの中で作り上げたテンポが要となる。

極度の緊張の中、アイコンタクトをし、六人で一斉に吹きだす。

吹きながら俺は、まばらな観客席にちらと視線を向ける。

そして先輩の姿を探した。


耳は、他の五人の音を聞くために。

目は、先輩の姿をひと目見るために。


おい、トロンボーン。

二年のくせに、音程ずれてる。そこのB♭は上げぎみにと先生に言われていただろう。


こら、ペット。

そこのDは低い。次の音は高い。チューニングが無意味じゃないか。


こうやって心の中でダメ出しをしながら、俺は必死に先輩を探した。


これがいけなかった。


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